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名張市つつじが丘おもちゃ病院

三重県名張市つつじが丘でおもちゃの病院を開院しています。年中無休で修理は無料、部品代のみ実費です。おもちゃの修理依頼は tutuji@cb4.so-net.ne.jp へメールにてご連絡下さい。なお、宅配便での受け付けは行っておりません。このブログにはおもちゃ等の修理事例やツール製作などを載せていきます。故障診断や修理方法の改善等、ご意見をお寄せ下さい。

ATtiny13Aのパワーダウン実験

最近になってATtiny13Aを弄っているのだが、この石のいいところを見付けた。それはパワーダウン時の消費電流が1uA以下になることだ。PIC16Fでは20uA程度、LFタイプでも2uA程度を消費する。ボタン電池を前提とした応用には好適だと思う。

ATtiny13A以外のAVRはコストパフォーマンスが悪いのだが、ポート数が多く必要で、且つ省電力性能も必要なときは多ピンのAVRの選択も有り得るかも知れない。

この省電力性能を引き出すにはちょっとしたコツが必要だったので忘備録として記事にしておく。

おもちゃへの応用ではSleep時は内蔵モジュールをすべて停止しピン変化割込みでWakeUpすればよいので、パワーダウンモードでSleepさせる。Sleep前にWDTとBODを無効化しておく。

この処理を具体的に書いたものが以下のソースコードだ。

ATtiny13AのSleep実験ソースコード1
ATtiny13AのSleep実験ソースコード2

【処理の流れ】
この処理では、パワーダウンの振る舞いを観察するためにポートをアクセスしているが、パワーダウンさせる目的では必要ない。

①PB1をHにして、WDTとBORを殺して、パワーダウンする。

②このとき消費電流は0.3uAである。

③PB4をLにすると、ピン変化割込みが発生しWakeUpする。

④WDTを生かして、PB1をLにする。BODは自動的に生き返る。

⑤PB3がLになるまでは、約16ms周期でWDT割込みが発生し、その都度PB0が反転する。

⑥このとき消費電流は約0.8mAである。

⑦PB3がLになるとメインループの先頭に戻る。

「ちょっとしたコツ」 とは、レジスタやシステムの状態をを変更するときには変更許可ビットを設定してから規定の命令サイクル以内に目的の操作を行わなければならいという「時間制限手順」を守るということだ。ここではWDTの変更、BODの変更、パワーダウンモードへの移行がそれに当たる。この制約に従うと上記の命令シーケンスが必然となる。

中身が定かでないライブラリの使用は避けて、展開が決まっているCの構文とインラインアセンブラで書くのが確実だ。

実験に使ったプロジェクトは ここから ダウンロードできる。
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  1. 2018/01/26(金) 20:54:07|
  2. 製作記事
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サーフボーイのクローンリモコン(ジャンク)の頒布

サーフボーイ(大東電機工業スライブ)のクローンリモコンに搭載するファームウェアの開発は ここ で紹介している。このファームウェアはダウンロードして自由に使って貰えばよいのだが、クローンリモコンのハードウェアも含めた製作依頼が当おもちゃ病院へ寄せられるようになってきた。そのため、評価のために試作したものをジャンク品の扱いで希望者に頒布することにした。

本記事の公開から年月が経ち、「今でも頒布しているのか」 との問い合わせをいただくことがある。頒布を終了するときは、本記事にその旨の修正を行うので、それまでは頒布を続けている、と解釈して欲しい。但し、僕が突発的な事故などで、本記事に修正を加えられないこともあり得るので、そのときは御免なさい。

1.クローンリモコンについて
【概要】
サーフボーイ(大東電機工業スライブ)用赤外線リモコンのクローンである。

ブザー付LEDライト(ダイソー)を母体にして、中身をPICマイコンで換装している。
サーフボーイクローンリモコン外観
サーフボーイクローンリモコン外観2
サーフボーイクローンリモコンの電池

【赤外線信号のプロトコル】
赤外線信号のプロトコルは、「(埼玉県)東松山おもちゃの病院」様の分析結果に従った。詳細は ここ を参照。

【回路図】
コスト優先で、デバイスは12F509(2016年秋月@50円)を採用している。
サーフボーイクローンリモコン回路図12F509
赤外線LEDの電流制限抵抗は33Ω~68Ωで、飛距離と電池消耗のトレードオフで決める。

12F509はBOR機能が無い。今まで電池電圧低下時のトラブルは発生していないが、より安定な動作を担保するために、BOR機能を持つ12F615(2016年秋月@75円)を採用したものも作った。
サーフボーイクローンリモコン回路図12F615
12F615はGP3に内部プルアップを持たないので、プルアップ抵抗を外付けする必要がある。

【ファームウェア】
・ファームウェアと設計資料は ここから ダウンロードできる。

・デバイス別にプロジェクトを作っている。

・12F509のプロジェクトディレクトリは surfboyTX_509.X
ソースコードは surfboyTX_509.c の単一のソースファイルになっている。

・12F615のプロジェクトディレクトリは surfboyTX_615.X
ソースコードは surfboyTX_615.c の単一のソースファイルになっている。

2.頒布について
①販売目的や商用利用ではないこと、購入者個人での使用に限る。且つ、当ブログの善良な読者であること。これらに反すると当方で判断した場合は頒布をお断りする。

②本クローンリモコンは当おもちゃ病院での評価のために試作したものであり、ジャンク品扱いとし、動作保証および品質保証はしない。また、仕様は予告なく変更することがある。

③頒布価格は部品代金と部品調達に要する実費(通販送料等)であり、本記事の執筆時点では325円(送料別)(詳細は設計資料を参照)となっている。頒布価格は仕様変更や調達の時期と調達先によって変動するので、実際の頒布価格は都度問い合わせとする。

④利用可能な宅配業者は以下のとおり。
・日本郵便
・佐川急便

 当おもちゃ病院へ直接来院しての受け取りも可能。

⑤宅配での不達や破損等の不具合については、当方は一切責任を負わない。

⑥頒布希望者から頒布価格と送料の税込み合計額を口座振り込みし、入金確認後に送付する。指定期日までに入金確認ができなかった場合や入金額が不足の場合は頒布を取りやめる。如何なる場合も入金後の返金はしない。

⑦本クローンリモコンは当方で独自に設計したものであり、本クローンリモコンに関して大東電機工業様へ問い合わせや苦情の申告等を一切行わないこと。

⑧頒布希望者は当おもちゃ病院へ メールにて申し出る こと。

⑨数量に限りがあるので、頒布希望に応じられない場合がある。
  1. 2016/12/13(火) 22:06:23|
  2. 製作記事
  3. | コメント:10

100均プラレールの赤外線リモコン化の製作

子ども向けのマイコン工作講座でラジコンカーを作りたいのだが、それをたった半日でやるにはかなり無理がある。そこで、ラジコンはやめて赤外線リモコンにして、送信機と受信機を簡単にすることにした。更に家電品の赤外線リモコンを利用することで、送信機の製作も不要にする。メカを作るのは時間がかかるし、それに没頭すると「マイコン制御」という本来のテーマが疎かになってしまう。それで何か流用できるおもちゃメカが無いだろうかと見回していたら、100均ショップ(ダイソー)でプラレールもどきの電車おもちゃが売られていた。車を操縦する場合はステアリングとドライブの2つのchが必要だが、電車だとドライブだけの1つのchで済むのもよい。
ということで、近隣にある「越谷市科学技術体験センター」で「100均プラレールの赤外線リモコン化」という講座を実施したときのネタを公開する。

100均プラレールの赤外線リモコン化の制作外観

【設計】
(1)制御方式
①PWMでモーターの回転速度を制御する。

②リモコンの操作ボタンから2つ(例えばボリュームアップとボリュームダウン)を選び、一つを前進、もう一つを後退の機能に割り当てる。

③速度制御は3段階とする。前進のボタンを押下すると前進し、押下する毎に前進速度を増していく。3回目の押下で最高速になる。後退のボタンを押下する毎に前進を減速し、3回目の押下で停止する。更に押下すると後退の速度を増していく。

(2)ドライブ回路
HブリッジのドライブをデコーダのPICで直接行い、Hブリッジは4個のトランジスタで構成する。

(3)電源
①100均プラレールは単3電池1本の1.5V電源で設計されているが、さすがに1.5VではPICもHブリッジも動かないので、動力車に空車両を連結し、その空車両にもう1本の電池を積み、3V電源とする。

②電源SWは動力車に元々付いているものを使う。

(4)送信機との整合
①送信機は参加者が持参してくるものを使うので、個々のリモコンのプロトコルを調べて、フォーマットの種類とコード値によりデコーダをカスタマイズする。

②デコーダは予めNEC、家電協、SONY、三菱のフォーマットに対応しておく。出回っているリモコンの殆どは、これらのフォーマットのどれかに該当する。

③これ以外のフォーマットは予測できないので、予備のリモコン送信機をある程度用意しておき、当日は貸与することにした。

④フォーマットとコード値を判定する仕掛け(マイコンシステム)を用意する。

(5)フォーマットとコード値を判定する仕掛け
①マイコンボードで赤外線を受信し、フォーマットの種類とコード値を判定し、シリアルでPCへ送信する。

100均プラレールの赤外線リモコン化の制作モニタ全体

②PC側ではTeraTermで判定結果を表示する。

100均プラレールの赤外線リモコン化の制作モニタ画面

(6)デコーダ
入力は赤外線受信モジュール、出力はHブリッジのドライブ4本なので、8ピンで廉価版の12F509を採用した。

回路図
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作回路図

【製作】
基板部品面
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作基板1

半田面
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作基板2

モーターのパスコン
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作パスコン

基板実装
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作基板実装

配線完了
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作完了

マイコンチップ装着
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作チップ

【送信機】
家電品のリモコンを流用するのは良いアイデアなのだが、既製のリモコンのコードを調べるのに赤外線モニタを作るのが面倒との意見が寄せられた。確かに、1台しか作らないのであれば赤外線モニタを作るよりも専用の送信機を作った方が合理的かも知れない。そこで、簡易な赤外線送信機の製作事例を追加した。(2016年8月22日)

①受信機側は日立製テレビデオのリモコンコード対応とし、プロジェク トP-Rail509TV_Hi.X のファームウェアを搭載する。送信機はそのリモコンのクローンとなり、以下の機能コードを送信する。
正転 : チャンネルUP(0x98)
逆転 : チャンネルDOWN(0x18)

②回路図
PICのポートを3本束ねることで、負荷電流をピン単位およびポート単位の最大定格内に収める。
100均プラレールの赤外線リモコン化簡易送信機回路図

③100均のLEDライト+防犯ブザーを母体にして、送信機の回路を組み込んだ。
100均プラレールの赤外線リモコン化簡易送信機母体

元々の基板に付いているタクトSWだけを残し、他の部品はすべて取り外す。COBも取り外したいが無理なので残すが、電気が流れないようにする。
100均プラレールの赤外線リモコン化簡易送信機組付け
待機時の消費電流は1uA以下だった。

④ファームウェアはダウンロードファイルに含まれているので、詳細はソースコードを参照。
受信側のプロジェクトは P-Rail509TV_Hi.X
送信側のプロジェクトは P-Rail509TX_Hi.X

【ダウンロード】
詳細な製作資料と開発したファームウェアは ここから ダウンロードできる。
赤外線モニタのファームウェアは IrMon
受信側のファームウェアと簡易送信機のファームウェアは P-Rail に収められている。メーカー(機能コード値)毎にプロジェクトを作っている。
  1. 2014/08/11(月) 17:51:02|
  2. 製作記事
  3. | コメント:0

ピニオンギア製作

おもちゃの故障原因で、ギアが破損している場合が多い。模型用の市販品が合えば交換できるが、市販品が無い場合は自分で作るしかない。今回はモジュール1.25 10枚のピニオンギアをフライス盤の切削加工で作った。

【フライス盤】
いくら手先の器用な人でも手作業でギアを削り出すのは無理だと思う。最低限の工作機械は必要だ。アマチュア向けの廉価なフライス盤があればよい。
ピニオンギア製作フライス

【ギアカッター】
既製品は高い。揃えるとフライス盤本体より高くつく。おもちゃのギアは殆どがジュラコンなので、折れたドリルや鋼線を削り出して自作すれば費用は掛からない。下の画像はモジュール1.25 10枚用の自作カッターの拡大写真だ。
ピニオンギア製作カッター

下はモジュール1.75 34枚のギアカッターの刃先形状を現物合わせしているところ。
ピニオンギア製作カッター刃型

【加工】
カッターホルダーもホームセンターで安く売られている建築金物を利用して自作した。一枚切ってはインデックスロータリーを1枚分進める。これを10枚分繰り返す。
ピニオンギア製作カッティング

【仕上がり】
モジュール1.25 10枚
ピニオンギア製作出来上がり

モジュール1.75 34枚
ピニオンギア製作出来上がり2
  1. 2014/07/03(木) 07:01:31|
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プロフィール

大泉茂幸

Author:大泉茂幸
名張市つつじが丘おもちゃ病院
名張市つつじが丘南3番町129
tutuji@cb4.so-net.ne.jp
090-5534-6494
連絡は上記のメール、またはSMSでお願いします。

子どもの頃から趣味は電子工作一筋でやってきました。理科離れが進む中で科学技術に興味を持つ子どもが少しでも増えて行くことを願って、子ども達に電子工作の活動の場を提供しています。

1981年からおもちゃ病院の活動を始め、2014年に三重県名張市への移住を機に「つつじが丘おもちゃ病院」を開院しました。自分でおもちゃを設計し製作する【おもちゃ工房】と、マイコンを応用した電子工作を楽しむ【マイコンクラブ】も併設しています。新規参加メンバーを募集しています。

当ブログで公開している技術情報や成果物のご利用および再配布はフリーです。読者様の技術活動のお役に立てば幸いです。ご利用いただいた結果や感想等を記事へのコメントやメールでフィードバックしていただけると有難いです。

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