名張市つつじが丘おもちゃ病院

三重県名張市つつじが丘でおもちゃの病院を開院しています。年中無休で修理は無料、部品代のみ実費です。おもちゃの修理依頼は tutuji@cb4.so-net.ne.jp へメールにてご連絡下さい。なお、宅配便での受け付けは行っておりません。このブログにはおもちゃ等の修理事例やツール製作などを載せていきます。故障診断や修理方法の改善等、ご意見をお寄せ下さい。

マイクロ波磁界検出器の調査

RFダイオード検波方式のRFチェッカーは周波数が高くなると感度が低下してくるため、2.4GHzのトイラジコンの診断には実用的ではない、と評価してきた。ところが、そのやり方で「マイクロ波磁界検出器」を製作した記事がRFワールドに載っていたので、改めて評価してみた。


1.RFダイオード検波方式RFチェッカー(RFワールド記事サンプルから)

マイクロ波磁界検出器サンプルPDF1
マイクロ波磁界検出器サンプルPDF2

巷で試作されていて、2.4GHzトイラジコンの電波を検知しない(し難い)と言われているものと比べると以下の違いがある。

・検波素子(1SS105)がマイクロ波用途のものである。

1SS105のデータシートはネット検索で見付からなかったが、その改善版である1SS105Aがあった。1SS105AはNEC(ルネサス)製のSHFミキサ用GaAsショットキーダイオードで帯域は12GHzとなっている。

マイクロ波磁界検出器1SS105A

・検波ダイオードにバイアスを加えている。

これは、GaAsはVfが大きいための対策とのことだ。

・温度補償を行っている。

・ESD対策を行っている。

上記の違いの内、感度に支配的なのは検波素子の違いだ。やはりデータシートに帯域が明記されているデバイスを使わないと実用になる感度を得ることはできないということだ。僕たちは既製のデバイスを使って機器を設計する立場なので、デバイスの諸元を超える機能と性能の機器は実現できないし、諸元内であれば必ずや実現できることだろう。

ネットで見つかった「マイクロ波磁界検出器」の製作記事はサンプルPDFなので2ページ分しか無く、製作後の性能評価の部分が切れている。それでRFワールドのバックナンバーを確認したところ、3ページ目に性能評価結果が載っていて、以下の内容であった。

・ノートPCの無線LAN(802.11g)のアンテナから10cm離れて、2Vp-pの波形が観測できた。

・5GHz(802.11a)も0.5Vp-pで波形が観測できた。

5GHzまで検知できるのはスゴイ。

・PHSがダイヤルしているときの波形が2Vp-pで観測できた。


2.RFダイオード検波方式RFチェッカー(つつじが丘おもちゃ病院での製作事例)

RFダイオードのHSMS-2822を使って、RFダイオード検波方式のRFチェッカーを作ってみた。
HSMS-2822は6GHzまでのミキサーに使えるとデータシートに書かれている。価格は@40円(2017年9月秋月)。
マイクロ波磁界検出器HSMS-2822抜粋

マイクロ波磁界検出器HSMS-2822事例

上記の回路で、2.4GHzトランシーバモジュールSE8R01のアンテナに密着させて数mVの検波出力が確認できた。
しかし、いつも評価に使っているラジコンロボットのバトロボーグの電波は検知できなかった。
RFダイオード検波方式では実用的な感度を得るのは難しそうだ。


3.RFパワーデテクタICを使ったRFチェッカー(つつじが丘おもちゃ病院での製作事例)
上記はディスクリート部品を使って製作した事例だが、これに対してつつじが丘おもちゃ病院ではRFパワーデテクタICを使ってRFチェッカーを製作している。
27MHz~2.4GHz対応のRFチェッカー(ラジコン電波検知器)の製作(LT5534)
27MHz~2.4GHz対応のRFチェッカー(ラジコン電波検知器)の製作(AD8314)

RFパワーデテクタIC(LT5534、AD8314など)は複数の検波器を並べた構造になっていて、そこはRFダイオード検波方式と同じだ。しかし、ダイ上に構築された検波器の高周波特性が優れているのとIC化されていることで実装の違いで性能差が出ない。RFワールドの製作記事では、2.4GHzの信号処理部分は2mm角の立体内に収めているそうだ。RFパワーデテクタICを使った場合はそれがICの寸法の一部分になり、殆ど0mmだ。つまり、素人が簡易に製作してもデータシート通りの性能が得られるということだ。また、RFパワーデテクタは廉価なことが魅力だ。AD8314は@43円(2017年9月時点)で入手できる。

おもちゃドクターとしてはRFチェッカーの研究には興味が無く、トイラジコンの電波チェックができる実用的なツールが欲しいだけだ。それなら、RFダイオード検波方式での試行錯誤はもうやめて、速やかにRFパワーデテクタに乗り換えるのが賢い選択だと思う。
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  1. 2017/09/13(水) 08:19:37|
  2. 技術情報
  3. | コメント:0

CCP社W-DRIVEシリーズのプロトコル分析結果

CCP社W-DRIVEシリーズのプロトコル分析結果は 過去記事 で報告しているが、当時はバンドBとCの操作データを取り忘れていたため、今回全パターンの信号をキャプチャして分析を補完した。キャプチャデータは ここ にある。

1.フレーム構成
バンドA前進の波形
CCP社W-DRIVEシリーズのプロトコル分析結果波形1
フレームはデューティ50%のパルス列で構成されている。

「プリアンブル」
周期190usのパルスが4サイクル。
この部分は、受信側の超再生検波で正しく復調されない。超再生検波回路の動作が安定するまでの「捨てビット」として捉えればよい。

「スタートビット」
周期760usのパルスが1サイクル。
受信側では、この部分を捕捉して、以降の16ビットのデータを取込む。

「データ」
周期380usのパルスがビット値1、周期190usのパルスがビット値0を表し、16ビット長である。

「ストップビット」
周期190usのパルスが1サイクル

2.エンコードルール
キャプチャしたデータは以下の通り。

操作データ
バンドA
1110000000001000 前
1110000100000111 前+右
1110001000000110 前+左
1101000000001001 後
1101000100001000 後+右
1101001000000111 後+左
1100000100001001 右
1100001000001000 左
1100000000001010 停止

バンドB
0110000000000000 前
0110000100001111 前+右
0110001000001110 前+左
0101000000000001 後
0101000100000000 後+右
0101001000001111 後+左
0100000100000001 右
0100001000000000 左
0100000000000010 停止

バンドC
0010000000000100 前
0010000100000011 前+右
0010001000000010 前+左
0001000000000101 後
0001000100000100 後+右
0001001000000011 後+左
0000000100000101 右
0000001000000100 左
0000000000000110 停止

ペアリングA
1100000010000010

ペアリングB
0100000010001010

ペアリングC
0000000010001110

16ビットのデータはMSBから送信され、ビットの意味付けは以下の通り。
b15-14:バンド(A:11、B:01、C:00)
b13:前進(0:オフ、1:オン)
b12:後進(0:オフ、1:オン)
b11-10:常に0
b9:左折(0:オフ、1:オン)
b8:右折(0:オフ、1:オン)
b7:運転操作/ペアリングの区分(0:運転操作、1:ペアリング)
b6-4:常に0
b3-0:冗長ビット(算出式は不明)

冗長ビットの算出式が未解明であるが、エンコーダを作る場合は上記のコードでハードコードするのが早道だ。

3.フレームの繰り返し
CCP社W-DRIVEシリーズのプロトコル分析結果波形2

フレームの繰り返し周期は以下の通り。
操作信号
バンドA:64ms
バンドB:75ms
バンドC:47ms

ペアリング信号
バンドA:1600ms周期で1分弱繰返される
バンドB:1600ms周期で1分弱繰返される
バンドC:224ms周期で1分弱繰返される

各信号フレームの繰り返し後に、停止の操作データフレームが20~21回繰返される。
  1. 2016/11/30(水) 20:03:17|
  2. 技術情報
  3. | コメント:0

CCP社ペアリング式ラジコンのプロトコル

【調査対象】
CCP社のペアリング式ラジコンHUMMER(型番等は不明)

【信号波形の規則性】
各信号波形を鳥瞰して、信号波形の規則を見出す。
捨てビット以外はデューティサイクルが50%で、周期により変調信号を識別させている(と思われる)
CCP社ペアリング式ラジコンのプロトコル波形鳥瞰
捨てビット
 周期192us×4サイクル
 この部分は超再生検波回路での受信を安定化させるために設けてあり信号コードとしての意味合いは無く、デューティサイクルを大きくとって送信電力を稼ぐことによって安定化時間の短縮を図っている(と思われる)

スタート
 周期384us×1サイクル

データ
 各サイクルがビット値を表し、16サイクルで16ビットのデータを表す
 ビット値0は周期86us、ビット値1は周期192us、と解釈する

ストップ
 周期86us×1サイクル
 ストップはデータの最後の周期を示すために設けられている(と思われる)

【Ach設定のフレーム全体】
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-A-frame0
Ach設定データが1分弱繰り返されて、最後に設定終了データ(後述)が送出される。

【Ach設定データの繰り返し部分】
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-A-frame1
繰り返し周期は約1.6s

【Ach設定データ】 1100000010000010
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-A-data

【Ach設定のフレーム後部】
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-A-end0

【Ach設定終了の繰り返し部分】
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-A-end1
繰返し周期は約61msで20回

【Ach設定終了データ】 1100000000001010
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-A-end2

【Bch設定のフレーム全体】
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-B-frame0
Bch設定データが1分弱繰り返されて、最後に設定終了データ(後述)が送出される。
(先頭の2回はch設定SWの接触不良によりフレームが中断され、3回目以降が正規のフレームと思われる)

【Bch設定データの繰り返し部分】
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-B-frame1
繰り返し周期は約1.6s

【Bch設定データ】 0100000010001010
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-B-data

【Bch設定のフレーム後部】
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-B-end0

【Bch設定終了の繰り返し部分】
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-B-end1
繰返し周期は約75msで21回

【Bch設定終了データ】 0100000000000010
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-B-end2

【Cch設定のフレーム全体】
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-C-frame0
Cch設定データが1分弱繰り返されて、最後に設定終了データ(後述)が送出される。

【Cch設定データの繰り返し部分】
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-C-frame1
繰り返し周期は約0.22s

【Cch設定データ】 0000000010001110
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-C-data

【Cch設定のフレーム後部】
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-C-end0

【Cch設定終了の繰り返し部分】
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-C-end1
繰返し周期は約47msで21回

【Cch設定終了データ】 0000000000000110
CCP社ペアリング式ラジコンプロトコルP-C-end2

【オペレーションデータ】
フルアクションの各操作時の信号波形とch設定の信号波形は ここから ダウンロードできる。

【ペアリングのプロトコル】
          設定                終了
Ach 1100000010000010  1100000000001010
Bch 0100000010001010  0100000000000010
Cch 0000000010001110  0000000000000110

【オペレーションのプロトコル】
前進のみ 1110000000001000
後進のみ 1101000000001001
左折のみ 1100001000001000
右折のみ 1100000100001001
前進左折 1110001000000110
前進右折 1110000100000111
後進左折 1101001000000111
後進右折 1101000100001000

【考察】
ビットの意味付けは以下のように推察できる。
送信順はb15がMSBで最初に送信され、b0がLSBで最後に送信されるものとする。

b15-b14:ch番号(A:11、B:01、C:00)
b13:前進(0:オン、1:オフ)
b12:後進(0:オン、1:オフ)
b11-b10:常に0
b9:左折(0:オン、1:オフ)
b8:右折(0:オン、1:オフ)
b7:データ種別(0:オペレーションデータ、1:ペアリングデータ)
b6-b0:意味不明だが確定した値が設定されている

BchとCchでのオペレーションデータは分析しなかった(データを採り忘れた)が、
送信データの衝突に対応するためデータの繰り返し周期をずらせてあると思われる。
  1. 2016/06/15(水) 18:29:17|
  2. 技術情報
  3. | コメント:0

JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル

JOZENのラジコンが今まで見たことが無いICを使用していたので、プロトコルを調査した。
本調査では、静岡おもちゃ病院様から送信機のエンコード信号の音声データを提供していただいた。

【分析方法】
特筆すべきは、フリーのサウンド編集ツールを使って信号波形を分析したことだ。
エンコード信号のWAVファイルをサウンド編集ツールに喰わせて、信号波形を表示した。
時間の尺度が表示されるので、パルス巾を定量的に把握できる。
全体では数10秒もの長い信号波形の一部をズームアップして分析することができ、オシロスコープよりも使い勝手が良かった。

なお、エンコード信号の採取は送信機のエンコーダ出力ピンから直接取出しても構わないし、検波出力信号でもよい。後者については 「超簡易版ラジコンモニターの製作」 を参照。

【調査対象】
調査対象のラジコンはメーカーがJOZENであること以外は詳細が不明である。
車体には「TOYOTA86」の表示があった。
詳細が不明のため、商品特定の一助として画像を掲載しておく。

①外観
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル外観1

JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル外観2

JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル外観3

②送信機内部
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル送信機1

JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル送信機2
エンコーダICの刻印は「KN」

③受信機内部
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル受信機1

JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル受信機2

JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル受信機3
デコーダICの刻印も「KN」

【プロトコル分析】
①フレーム列の開始部分
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析1
・先頭に開始フレームが1個ある。
・その後は通常フレームが周期90msで繰り返される。

②通常フレームの構成
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析2
・通常フレームは プリアンブル・リーダー・データ(16ビット) で構成されている。
・プリアンブルは H0.42ms・L0.42ms が4回
・リーダーは H3.4ms
・データ(コード値0)は L0.82ms・H0.82ms
・データ(コード値1)は L0.82ms・H1.64ms

③開始フレームの構成
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析3
・プリアンブルとリーダーは無く、14ビットのデータのみである。
・コード値は 00000010010101 固定値である。

④エンコード波形とコード
・送信機の操作によるエンコード信号は通常フレームに含まれている。

・前進:0100000010010101
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析4

・後退:1000000011010101
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析5

・右:0001000001100101
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析6

・左:0010000001110101
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析7

・前右:0101000010100101
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析8

・前左:0110000010110101
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析9

・後右:1001000011100101
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析10

・後左:1010000011110101
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析11

⑤フレーム列の終了部分
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析12
・送信機の操作が終わった(前進・後退・右・左のどの操作も無くなった)ときには停止フレームが送信される。
・停止フレームは通常フレームに続いて、19回繰返される。
・繰返し周期は通常フレームと同じ90ms。

・停止:0000000001010101
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析13

⑥評価
先頭の4ビットで車の制御が可能なように見える。
JOZENラジコン(TOYOTA86)プロトコル分析14
  1. 2015/11/16(月) 14:30:18|
  2. 技術情報
  3. | コメント:0

TX2、RX2を換装したときのFoscの調整

【この記事の話題】
TX2/RX2は5アクションのリモコン用ICで、Toyラジコンでよく使われている。
オリジナルはREALTEKで、ActionやSilan、HLECなどから類似品種が提供されている。

これらのICが故障したとき、類似品で換装しただけでは動かず、クロック発振回路の抵抗値を調整しなければならない。
調整せずに動いたとしても、ズレていないことのチェックは必要だ。

この記事では、「調整が必要な理由と調整方法」を明らかにする。

【調査結果】
これらのICは内蔵のインバータでクロックを生成し、そのFoscは外付けのRosc(とCosc)で決定される。尚、Coscは実装されないケースが多いようだ。

REALTEK、Action、Silan、HLECのデータシートを確認したところFoscの値は同じであった。
・RF用途では Fosc=128KHz、この値でCodeSpeedが500Hz及び1KHzになる。
・Ir用途でキャリア周波数が57KHz(海外で用いられる)では Fosc=114KHz
・Ir用途でキャリア周波数が38KHz(日本国内で用いられる)では Fosc=76KHzが標準で、各社共通になっている。
Rosc(とCosc)に対するFoscの特性はデータシートでは明確になっていないので、実測したところ品種間で特性が大きく異なることが判った。
そのため、類似品種のデバイスで換装すると元のRoscのままではFoscが違ってくる。これがRoscを調整しなければならない理由だ。

しかし、ICは故障してしまっているので、もはや元のFoscを知ることができない。
それでどうするかと言うと、データシートのテスト回路に、TX2とRX2のFoscを一致させることが記されている。
つまり、TX2の場合は相手のRX2に、RX2の場合は相手のTX2にFoscを合せればよい、と言うことだ。

実際の調整作業で注意することは、OSCOのピンでFoscを測定することだ。OSCOは内蔵インバータの出力側なので、測定プローブを付けても影響が少ない。

実測の結果、Toyラジコンの商品によってFoscがまちまちであり、データシートの標準値とも大きく異なっていた。
RF用途ではFoscは128KHzでなくても、送信側と受信側が合っていればよい。データシートには許容誤差は±20%となっている。
Ir用途ではキャリア周波数を赤外線受信モジュールに合せる必要があり、精度が必要だ。日本国内では赤外線リモコンのキャリア周波数は38KHzなので、Foscを76KHzにしないといけない。

【実測結果(ケース1)】
REALTEK TX2 Rosc=120K Cosc無し

OSCO(ピン5)のクロック波形
TX2とRX2を換装したときのFoscの調整波形1
Fosc=169KHz が出ていた。
REALTEKのデータシートにはRoscとFoscの関係が載っていないので、評価できない。

SO(ピン8)のRF用エンコード波形
TX2とRX2を換装したときのFoscの調整波形2
エンコード波形は W1=760us、 W2=1520us となっており、データシートの W1=1ms、 W2=2ms と大きく異なるが、Foscの比に合致する。
Foscの比=169KHz/128KHz=1.32
エンコード波形周期の比=760us/1ms=1/1.32

SC(ピン7)のIr用エンコード波形
TX2とRX2を換装したときのFoscの調整波形3

SC(ピン7)のIr用エンコードのキャリア波形
TX2とRX2を換装したときのFoscの調整波形4
キャリアの周期は11.8usで、キャリア周波数は84.7KHz。
Ir用Fosc=114KHzで換算すると、84.7KHz*114KHz/169KHz=57.1KHzとなる。

【実測結果(ケース2)】
Action TX2C Rosc=150K Cosc無し

OSCO(ピン5)のクロック波形
TX2とRX2を換装したときのFoscの調整波形5
Fosc=216KHz が出ていた。
ActionのデータシートにはRosc・CoscとFoscの関係が載っているが、この基板にはCoscが実装されていないので、評価できない。

SO(ピン8)のRF用エンコード波形
TX2とRX2を換装したときのFoscの調整波形6
エンコード波形は W1=590us、 W2=1180us となっており、データシートの W1=1ms、 W2=2ms と大きく異なるが、Foscの比に合致する。
Foscの比=216KHz/128KHz=1.69
エンコード波形周期の比=590us/1ms=1/1.69

SC(ピン7)のIr用エンコード波形
TX2とRX2を換装したときのFoscの調整波形7

SC(ピン7)のIr用エンコードのキャリア波形
TX2とRX2を換装したときのFoscの調整波形8
キャリアの周期は9.2usで、キャリア周波数は109KHz。
Ir用Fosc=114KHzで換算すると、109KHz*114KHz/216KHz=57.5KHzとなる。
  1. 2015/08/16(日) 18:23:06|
  2. 技術情報
  3. | コメント:0
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プロフィール

大泉茂幸

Author:大泉茂幸
名張市つつじが丘おもちゃ病院
名張市つつじが丘南3番町129
tutuji@cb4.so-net.ne.jp
090-5534-6494
連絡は上記のメール、またはSMSでお願いします。

子どもの頃から趣味は電子工作一筋でやってきました。理科離れが進む中で科学技術に興味を持つ子どもが少しでも増えて行くことを願って、子ども達に電子工作の活動の場を提供しています。

1981年からおもちゃ病院の活動を始め、2014年に三重県名張市への移住を機に「つつじが丘おもちゃ病院」を開院しました。自分でおもちゃを設計し製作する【おもちゃ工房】と、マイコンを応用した電子工作を楽しむ【マイコンクラブ】も併設しています。新規参加メンバーを募集しています。

本ブログで公開している技術情報や成果物のご利用および再配布はフリーです。読者様の技術活動のお役に立てば幸いです。ご利用いただいた結果や感想等を記事へのコメントやメールでフィードバックしていただけると有難いです。

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