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名張市つつじが丘おもちゃ病院

三重県名張市つつじが丘でおもちゃの病院を開院しています。年中無休で修理は無料、部品代のみ実費です。おもちゃの修理依頼は tutuji@cb4.so-net.ne.jp へメールにてご連絡下さい。なお、宅配便での受け付けは行っておりません。このブログにはおもちゃ等の修理事例やツール製作などを載せていきます。故障診断や修理方法の改善等、ご意見をお寄せ下さい。

トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布(CCPデジプロ用とフルアクション用の統合)

トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布外観
【前振り】
つつじが丘おもちゃ病院では、上記の「2.4GHzラジコン用無線アセンブリ」を頒布している。2.4GHzトランシーバとエンコーダ/デコーダで構成されていて、トイラジの無線制御部分が故障したときにそれを換装するために開発したものだ。

・CCPデジプロ用

・フルアクション用

の2種類を用意しているのだが、頒布する品物を区別して扱うのがメンドーになった。頒布を受けた方も在庫を別々に持つ無駄が生じる。

そこで、CCPデジプロ用とフルアクション用を統合して、1種類にしてどちらにも使えるようにした。


【設計】
CCPデジプロとフルアクションは別の制御方式なので、相互に使い回しをされたらおもちゃに予期せぬ故障を引き起こすかも知れない。そのため、別物として頒布するのが当初の考えだった。しかし、制御タイプの動的な変更をしないことと異なる制御タイプ間でのペアリングをできなくすれば1種類に纏めても問題は無い。

元々基板は共通で、搭載するファームウェアを別にしていた。別と言っても、ch毎に制御タイプをフルアクション、ESC、プロポの3タイプから#defineで選べるようにしていて、ソースコードは共通化されている。あとは、制御タイプを決定するやり方を検討すればよい。

MCLR機能を使っていないのでMCLRピンが空いている。POR時にMCLRピンのレベルを判定して制御タイプを決定する。

・POR後にMCLRピンがHのときはフルアクション

・POR後にMCLRピンがLのときはCCPデジプロ

MCLRピンは内部プルアップしておき、CCPデジプロ用に使うときはMCLRピンを外部でLにする。但し、MCLRピンを直接GNDに繋ぐとICSPができなくなるので抵抗を挿入しておく。ICSPを行わないのであれば直接GNDに繋いでもよい。

省電力対応のため、動作モードを決定後はMCLRピンがLのときは内部プルアップを停止する。


以下は、元記事「 トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布 」から今回の変更内容を加筆修正して再掲している。

【頒布する物】
基板の厚さは約6mm。また、トランシーバとPIC基板とはビニール線で繋いでいるので自由に曲げられ、元のおもちゃに収容し易い。2つ折りにもできるが、基板同士が接触して短絡しないように注意すること。

CCP社G-DRIVE及びW-DRIVEのデジプロ対応 と フルアクションタイプ に対応している。

汎用の「無線リモコンモジュール」(JDY-40TY24Dなど)を利用すると 通信阻害やコントローラの操作により誤動作を起こし、Hブリッジに貫通電流が流れて回路が破壊する ことがあるが、本無線アセンブリはトイラジの制御に特化した設計になっているので、そのような誤動作はなく安全に換装することができる。

ノーコン状態になった場合は車体が自動停止するように、フェールセーフの設計になっている。

デジプロ対応の前後進の操作フィーリングはオリジナルに合わせているので、換装後に操作の違和感がない。

トランシーバはnRF24L01の種類及びそのDIPタイプとSMDタイプの組み合わせで各種の商品が流通していて、頒布依頼時にそれらの指定はできない。なお、上記の画像にあるトランシーバは現在確認しているもののなかでサイズが最大のものだ。

コントローラ側と車体側の双方を本アセンブリで換装する。元のトイラジとの互換性は無い。


【頒布の条件】
①おもちゃ病院の活動でおもちゃの修理に使用する、若しくはそのための事前評価に使用することを目的とすること。

②転売等の商用利用をしないこと。また、当方からの頒布代金を超える部品代実費等をおもちゃの修理依頼者から徴収しないこと。

③当方で動作確認済みのものを出荷するが、頒布先での動作保障はしない。当方の責任範囲はジャンク品として現物を提供するのみとする。

④数量に限りがあるので頒布希望に応えられない場合がある。


【依頼方法と頒布代金】
①頒布希望者は下記事項を明示してメールにて当おもちゃ病院へ申し出ること。記事へのコメントで頒布希望を書いても対応しない。

・コントローラ側の台数 と 車体側の台数

・電源電圧の瞬低対応(16LF1503への変更)の要否

②頒布代金は部品の調達実費と郵送料となる。

・部品の調達実費は調達先と時期により変動するが1台当たり150円程度の見込み。16LF1503は数10円アップする。

・郵送料は、少量の場合は定形普通郵便で送付することができる。

③見積りと支払い方法の案内を当方から返信する。


【換装事例】
CCP社W-DRIVEプラスを換装した事例

CCP社G-DRIVEエコプラスを換装した事例


【設計情報】
電源電圧が3.3V標準 であることと、操作ボタンやHブリッジとのインタフェース が修理対象のトイラジに適合することを確認しておくこと。

・本アセンブリの動作電圧は2.3~3.6V

・操作SWからの入力は負論理

・Hブリッジへの出力は正論理

下記回路図の赤枠内が本アセンブリに該当する。

・デジプロ対応の回路
詳細は CCP社G-DRIVE及びW-DRIVEのデジプロ対応 を参照のこと。

前後進操作ボリュームは、元の結線から下記の回路図の結線に変更する必要がある。

コントローラ側(DIPタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布CCPコントローラ側DIP回路図

コントローラ側(SMDタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布CCPコントローラ側SMD回路図

車体側(DIPタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布CCP車体側DIP回路図

車体側(SMDタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布CCP車体側SMD回路図
 
・フルアクションの回路
詳細は フルアクションタイプ を参照のこと。

操作SWは負論理を想定している。元の回路が正論理の場合はカスタマイズで対応可能。

コントローラ側(DIPタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布FAコントローラ側DIP回路図

コントローラ側(SMDタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布FAコントローラ側SMD回路図

車体側(DIPタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布FA車体側DIP回路図

車体側(SMDタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布FA車体側SMD回路図

トランシーバのピン接
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布ピン接

おもちゃに実装するときにMCLRピンを以下のようにする。

・フルアクションのときはMCLRピンをオープンにする。

・CCPデジプロのときはMCLRピンをGNDに繋ぐ。ICSPを行うときは下記のように3.3kΩを挿入してGNDへ繋ぐ。
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布CCPコントローラ側DIP回路図新
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布CCPコントローラ側SMD回路図新
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布CCP車体側DIP回路図新
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布CCP車体側SMD回路図新

【ダウンロード】
上記の換装回路図は ここから ダウンロードできる。

ファームウェアの設計情報とプロジェクト一式は ここから ダウンロードできる。プジェクトは以下の通り。

nRF24L01+のコントローラ側は RC24_nRF24L01_TX_FACCP_1503.X
nRF24L01+の車体側は RC24_nRF24L01_RX_FACCP_1503.X
SE8R01のコントローラ側は RC24_SE8R01_TX_FACCP_1503.X
SE8R01の車体側は RC24_SE8R01_RX_FACCP_1503.X


【カスタマイズ】
本無線アセンブリの設計条件が修理対象のおもちゃに適合しない場合は以下の方策を検討する。

・おもちゃ側の回路を変更して、本無線アセンブリのインタフェースに合わせる。

・おもちゃ側の回路に合わせて、本無線アセンブリのインタフェースをカスタマイズする。

メールにて要件を提示いただければ検討する。
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  1. 2020/07/03(金) 12:28:19|
  2. 2.4GHzラジコン
  3. | コメント:0

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ソースファイルの整理)

トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布外観
【前振り】
2.4GHzラジコン用ファームウェア のプロジェクトは、トランシーバの種類・機能モデル・PICのデバイスの組み合わせの数だけある。それぞれにソースファイルがあり、内容は殆ど同じだが微妙に違っている。これが、改善作業を煩雑にして間違いを生む要因になっている。


【実施内容】
2.4GHzラジコン用ファームウェアのソースコードの整理をした。

ソースコードの同じ部分を切り出して共通ファイルとし、違う部分を個別ファイルとした。#define や #if でコードの共通化も行った。

機能は変わらないので利用者にとってはメリットは無いが、開発側としてはメンテナンス性がかなり向上した。


【ダウンロード】
設計資料とファームウェアの開発プロジェクト一式は ここから ダウンロードできる。

プロジェクト名と根のソースファイル名は同じ。

プロジェクト名にトランシーバの種類・機能モデル・PICのデバイスを織り込んでいる。

CC2500とA7105はデモモデルしかない。このトランシーバは比較的高価なのでおもちゃ修理に使うことは無いと思うが、CCPデジプロ対応やフルアクションタイプの要望があれば対応する。
  1. 2020/06/19(金) 20:54:07|
  2. 2.4GHzラジコン
  3. | コメント:0

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ペアリング機能の改善)

トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布外観
【前振り】
先般は、2.4GHzラジコン用ファームウェアでペアリング機能 を装備した。

コントローラに固有のバンド番号を付与しておき、ペアリングの操作によって車体側へバンド番号を伝えて、以降はそのコントローラからの指令しか受け付けないようにする。

バンド番号は0~7の値であり、同時に8台まで同時に走行させることができる。しかし、このファームウェアの普及が進んで行く(かも知れない)ことを考えると、同じバンド番号を持つコントローラが近辺に存在する危険性が出てくる。マイナンバーのように個々のコントローラに違った番号を付与すればそのような心配は無用になる。


【設計】
早い話がデータペイロードを増やしてバンド番号のビット数を拡大すればいい訳だ。しかし、データペイロードを大きくするとエアー占有時間が長くなり送信が衝突する確率が増える。

今回はデータペイロードの長さは変えずにデータの意味付けと配置を変えることで、固有の番号を14ビットに拡大することができた。固有番号の呼び方も「バンド番号」から「バインド番号」に変えて、情報の意味に合うようにした。

14ビットの数値の範囲は0~16383であり、いくら普及が進んでも十分に賄えると思う。

旧の定義
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ペアリング機能の改善)旧仕様

新の定義
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ペアリング機能の改善)新仕様

バインド番号のファームウェアへの埋め込みは #define で行う。

設定例
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ペアリング機能の改善)BIND宣言


もう一つ見直したことがある。従前は、車体側のファームウェアはコントローラから送られてくる制御タイプを受け入れて、その制御タイプで動作する。この仕組みはデモ運用では都合が良いのだが、実際のおもちゃでは車体側の制御タイプは決まっていて、ファームウェアがそれと違った動作をしてはいけない。

それで、今回は車体側のファームウェアで制御タイプを固定できるようにした。ソースコード上の #define で制御タイプを宣言する。

設定例)
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ペアリング機能の改善)CNT_TYPE宣言

宣言されない場合はコントローラから送られた制御タイプで動作するデモ運用となる。


【ダウンロード】
ファームウェアの設計資料と開発プロジェクトは ここから ダウンロードできる。

ホルダ名とプロジェクト名に、トランシーバのデバイス名・送信側/受信側の別・PICのデバイス名を織り込んでいる。「MON」が付いたプロジェクトは、開発時に使う受信モニタで、おもちゃには実装しない。
  1. 2020/06/19(金) 20:04:51|
  2. 2.4GHzラジコン
  3. | コメント:0

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ペアリング機能)

トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布外観
【前振り】
汎用の2.4GHzトランシーバモジュールを使った 2.4GHzラジコン用ファームウェア を開発し、 トイラジコンの修理用に頒布 している。

おもちゃ病院でのトイラジコンの修理に供することを目的としていて、元々のラジコンとは互換が無いため、このファームウェアで複数台を制御することは想定していなかった。そのため、コントローラ側と車体側は括り付けで、不特定多数でのペアリング機能はない。

しかし、 無線アセンブリの頒布 を始めて、今後はこのファームウェアが普及していく(かも知れない)ことを考えると、ペアリング機能は合った方がよいと考えた。


【設計】
操作がし易く、且つ処理が簡易なペアリングの方法を考えた。その手順は

・先に車体側を電源オンする。車体側はコントローラからのペアリング信号を待つ。

・次にコントローラ側を電源オンする。コントローラ側はペアリング信号を2ms周期で10回送る。この周期と回数の設計は後述。

・コントローラ側は通常の運転操作に移る。

・ペアリング信号にはバンド番号(コントローラの識別番号)と制御タイプ(CCPデジプロやフルアクションなど)を含んでいる。

・車体側はペアリング信号を受信して、バンド番号と制御タイプを取り込む。

・以降は、車体側はバンド番号と制御タイプが一致する操作信号のみを受け付ける。

バンド番号は0~7の値で、コントローラ側のファームウェアにハードコードする。従って、8台のコントローラを同時に運用可能とする。

周波数ホッピングはサポートしない。複数台で同一のキャリア周波数を使うので衝突が発生するが、コントローラの送信周期をずらせることで衝突を回避する。コントローラの送信周期はWDT周期にすることで、数%の個体差が生じるのでこれを利用する。

ボーレートが低い方が通信の安定性が良いことを実機で確認しているので、SE8R01では500kbps、nRF24L01では250kbpsとする。キャリア専有時間(送信時間)を短くするためにデータペイロードを必要最小限の4バイトにした。

キャリア専有時間は実測400usであるため、フレーム周期を長めにとる。フレーム周期を32msにしても8台運用時のキャリア輻輳率は10%になり、非同期マルチユーザ通信としてはこれが限度だ。

従来のファームウェアにペアリングのフェーズ付け加えて、ペアリングが完了後に通常の運転操作に進むようにした。

ペアリング信号の送信周期と回数は以下のように考えた。

・衝突を1フレームに抑えるため、全体をフレーム周期(32ms)以下とする。

・送信回数は自分以外のコントローラの数(7)より多くして、衝突せずに伝わることを担保する。

・送信間隔は自分と衝突相手のキャリア専有時間よりも長くする。


【ダウンロード】
ファームウェアの設計資料と開発プロジェクトは ここから ダウンロードできる。

ホルダ名とプロジェクト名に、トランシーバのデバイス名・コントローラ側(TX)/車体側(RX)の別・PICのデバイス名を織り込んでいる。「MON」が付いたプロジェクトは、開発時に使う受信モニタで、おもちゃには実装しない。
  1. 2020/06/09(火) 19:54:23|
  2. 2.4GHzラジコン
  3. | コメント:0

トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布(16LF1503をサポート)

トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布外観
【背景】
先般 トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布 を始めたが、制御マイコンに16LF1503を選択することを可能にした。

CCP社G-DRIVE(2.4GHz)、W-DRIVE(2.4GHz)などでは車体側に3.3Vレギュレータを装備しているので、無線アセンブリに安定な電源を確保できる。

しかし、一般のフルアクションラジコンで電池2本(3V)での運用となっているものではモーター起動時に電源電圧が瞬低し、制御マイコンがPORしてしまうことがある。

制御マイコンを16LFタイプにすることで、無線アセンブリの動作電圧範囲を1.9~3.6Vに拡大できる。

【設計】
回路は トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布 と同じ。マイコンを「16LF1503」に読み替え、電源電圧値を「1.9~3.6V」に読み替える。

【依頼方法と頒布代金】
①部品の調達実費が数10円ほど高くなる。

②頒布依頼時に 「16LF1503」 と明記する。

③その他の事項は トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布 のとおり。
  1. 2020/06/03(水) 07:51:23|
  2. 2.4GHzラジコン
  3. | コメント:0

トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布

【前振り】
2.4GHzラジコンの修理で故障した無線モジュールとエンコーダ/デコーダの換装用にnRF24L01(オリジナルのnRF24L01+及びその類似品であるSE8R01を指す、以下同様)を制御するPIC用のファームウェアを当ブログで公開している。しかし、流通しているnRF24L01の全てのバージョンで動作確認している訳ではなく、実際の修理に応用するときに用意したnRF24L01との互換性に不安を持つと思う。

そこで、動作確認済みのnRF24L01と16F1503のアセンブリを有償で頒布することにした。

本記事を公開後に機能改善を行っていて、最新情報は「 トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布(CCPデジプロ用とフルアクション用の統合) 」を参照。


【頒布する物】
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布外観

基板の厚さは約6mm。また、トランシーバとPIC基板とはビニール線で繋いでいるので自由に曲げられ、元のおもちゃに収容し易い。2つ折りにもできるが、基板同士が接触して短絡しないように注意すること。

CCP社G-DRIVE及びW-DRIVEのデジプロ対応 と フルアクションタイプ に対応している。両者は、ハードウェアは全く同じであるが搭載するファームウェアが異なる。ファームウェアを書き替えればどちらにも使える。

汎用の「無線リモコンモジュール」(JDY-40TY24Dなど)を利用すると 通信阻害やコントローラの操作により誤動作を起こし、Hブリッジに貫通電流が流れて回路が破壊する ことがあるが、本無線アセンブリはトイラジの制御に特化した設計になっているので、そのような誤動作はなく安全に換装することができる。

ノーコン状態になった場合は車体が自動停止するように、フェールセーフの設計になっている。

デジプロ対応の前後進の操作フィーリングはオリジナルに合わせているので、換装後に操作の違和感がない。

トランシーバはnRF24L01の種類及びそのDIPタイプとSMDタイプの組み合わせで各種の商品が流通していて、頒布依頼時にそれらの指定はできない。なお、上記の画像にあるトランシーバは現在確認しているもののなかでサイズが最大のものだ。

コントローラ側と車体側の双方を本アセンブリで換装する。元のトイラジとの互換性は無い。


【頒布の条件】
①おもちゃ病院の活動でおもちゃの修理に使用する、若しくはそのための事前評価に使用することを目的とすること。

②転売等の商用利用をしないこと。また、当方からの頒布代金を超える部品代実費等をおもちゃの修理依頼者から徴収しないこと。

③当方で動作確認済みのものを出荷するが、頒布先での動作保障はしない。当方の責任範囲はジャンク品として現物を提供するのみとする。

④数量に限りがあるので頒布希望に応えられない場合がある。


【換装事例】
CCP社W-DRIVEプラスを換装した事例

CCP社G-DRIVEエコプラスを換装した事例


【設計情報】
電源電圧が3.3V標準 であることと、操作ボタンやHブリッジとのインタフェース が修理対象のトイラジに適合することを確認しておくこと。

・本アセンブリの動作電圧は2.3~3.6V

・操作SWからの入力は負論理

・Hブリッジへの出力は正論理

下記回路図の赤枠内が本アセンブリに該当する。

・デジプロ対応の回路
詳細は CCP社G-DRIVE及びW-DRIVEのデジプロ対応 を参照のこと。

前後進操作ボリュームは、元の結線から下記の回路図の結線に変更する必要がある。

コントローラ側(DIPタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布CCPコントローラ側DIP回路図

コントローラ側(SMDタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布CCPコントローラ側SMD回路図

車体側(DIPタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布CCP車体側DIP回路図

車体側(SMDタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布CCP車体側SMD回路図
 
・フルアクションの回路
詳細は フルアクションタイプ を参照のこと。

操作SWは負論理を想定している。元の回路が正論理の場合はカスタマイズで対応可能。

コントローラ側(DIPタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布FAコントローラ側DIP回路図

コントローラ側(SMDタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布FAコントローラ側SMD回路図

車体側(DIPタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布FA車体側DIP回路図

車体側(SMDタイプ)
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布FA車体側SMD回路図

トランシーバのピン接
トイラジ換装用2.4GHz無線アセンブリの頒布ピン接


【カスタマイズ】
本無線アセンブリの設計条件が修理対象のおもちゃに適合しない場合は以下の方策を検討する。

・おもちゃ側の回路を変更して、本無線アセンブリのインタフェースに合わせる。

・おもちゃ側の回路に合わせて、本無線アセンブリのインタフェースをカスタマイズする。

メールにて要件を提示いただければ検討する。


【ダウンロード】
上記の換装回路図は ここから ダウンロードできる。

ファームウェアの設計情報とプロジェクト一式は ここから ダウンロードできる。プジェクトは以下の通り。

nRF24L01+のデジプロ対応コントローラ側は RC24_nRF24L01_TX_CCP_1503.X
nRF24L01+のデジプロ対応車体側は RC24_nRF24L01_RX_CCP_1503.X
nRF24L01+のフルアクションコントローラ側は RC24_nRF24L01_TX_FA_1503.X
nRF24L01+のフルアクション車体側は RC24_nRF24L01_RX_FA_1503.X
SE8R01のデジプロ対応コントローラ側は RC24_SE8R01_TX_CCP_1503.X
SE8R01のデジプロ対応車体側は RC24_SE8R01_RX_CCP_1503.X
SE8R01のフルアクションコントローラ側は RC24_SE8R01_TX_FA_1503.X
SE8R01のフルアクション車体側は RC24_SE8R01_RX_FA_1503.X


【依頼方法と頒布代金】
①頒布希望者は下記事項を明示してメールにて当おもちゃ病院へ申し出ること。記事へのコメントで頒布希望を書いても対応しない。

・CCP社デジプロ対応かフルアクションタイプかの別 (指定されたファームウェアを書き込んで発送する)

・コントローラ側の数量 と 車体側の数量

②頒布代金は部品の調達実費と郵送料となる。

・部品の調達実費は調達先と時期により変動するが150円程度の見込み。

・郵送料は、少量の場合は定形普通郵便で送付することができる。

③見積りと支払い方法の案内を当方から返信する。
  1. 2020/05/13(水) 12:09:12|
  2. 2.4GHzラジコン
  3. | コメント:0

8ピンPICで2.4GHzラジコンコントローラ

【前振り】
「tiny13Aで音声再生」「8ピンPICで音声再生」 で、SPIバスとSWのポートを共用することで8ピンデバイスでの操作性を確保した。この考えを2.4GHzラジコンファームウェアに応用すれば8ピンPICでコントローラが実現できるのではないか、と今更ながら思い付いた。

【設計】
考え方は今までと同じで、SPIのSSをネゲートしてSCK・MOSI・MISOの3本の信号線を解放し、その信号線に繋いだ操作SWを読み込む。SPIが使われているときにSWを操作してもSPIに影響が出ないように、ポートとSW間には1.5kΩの抵抗を入れておく。

ピン割り当て
8ピンPICで2.4GHzラジコンコントローラピン割り当て

回路(配線パターン)
8ピンPICで2.4GHzラジコンコントローラ回路図
上記の①と②の違いは、トランシーバを表向きに付けるか、裏向きに付けるかの違いだ。

IMG_9035.jpg

【評価】
データシートによると
8ピンPICで2.4GHzラジコンコントローラSE8R01-SPI
CSNがHの期間は、MISOは駆動されないように表現されているのだが、実機で動かしてみると、SE8R01ではCSNをHにしてもMISOはLに張り付いたままだ。DIPタイプとSMDタイプの両方でやってみたが、MISOは解放されない。

と言うことで、目論見は失敗だった。

しかし、nRF24L01でやってみたら、こちらは正常動作する。つまり、nRF24L01ではCSNをHにするとMISOは解放された。

SE8R01でMISOを解放させるやり方の知見をお持ちの方は、是非ご教示いただきたい。

【ダウンロード】
ファームウェアの設計資料と開発プロジェクトは ここから ダウンロードできる。

プロジェクトは ディレクトリRC24_SE8R01 の RC24_SE8R01_TX_1572.X

8ピンPICではデバグ情報を出力するポートが確保できないので、デバグは1503で行っている。このプロジェクトは RC24_SE8R01_TX_1572_DBG1503.X

どちらもSE8R01用に書いているが、このHEXファイルはnRF24L01でも動作している。但し、バージョンによっては互換が無いかも知れない。
  1. 2020/03/02(月) 11:41:19|
  2. 2.4GHzラジコン
  3. | コメント:0

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(タッチSW)

【前振り】
2.4GHzラジコン用ファームウェアで コントローラ側に16F1823を採用 したのだが、この石はCPSを内蔵している。また、電動乗用ラジコンの 27MHzのTX2コントローラ を製作したときに、操作ボタンにタッチSWを使ったところ良好な結果を得たので、2.4GHzラジコン用ファームウェアでもタッチSWをサポートした。

【設計】

・固定タイムベース

コントローラ側の処理の流れは、操作状態を確認して制御データを送信する処理をシーケンシャルに繰り返せばよいので、非同期処理の必要が無い。そのため、CPSをカウントするための固定タイムベースは、通常動作中でもSleep中でも同じWDT周期にすることで、カウント値の段差の発生を防止する。

固定タイムベースの時間設定は動作時間と分解能の観点で、今までの経験値から1msとした。

・CPSカウント値の評価

ラジコン操作の特性上、タッチまたは非タッチの状態が長時間継続するため、タッチの評価はCPSカウント値の変化ではなく、絶対評価で行う。

・Sleep時間

固定タイムベースに対してSleep時間を長くすることが省電力になるが、操作のレスポンスに影響しない範囲で16msとした。5個のタッチSWの評価の所要時間は80ms強となる。

・機械SWとの共用

CPSポートをGNDにするとCPSカウント値は0となるので、機械SWを接続していてもCPSによるSWの評価が行える。唯一の特異点は、RA3はCPSポートにならないことだ。

タッチSWの場合は、タッチパッドへの信号経路に10kΩ程度の保護抵抗を入れておくと安心だ。

・SWの構成情報の定義

タッチSWと機械SWの構成情報は下記のように定義する。

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(タッチSW)SW構成定義2
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(タッチSW)SW構成定義

【実装】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(タッチSW)配線図

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(タッチSW)基板1
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(タッチSW)基板2


【ダウンロード】
ファームウェアの設計資料と開発プロジェクトは ここから ダウンロードできる。

プロジェクトは RC24_SE8R01_TX_1823_T.X

なお、ファームウェアを利用する際は、応用先の回路に合せて定義を変更すること。または、当おもちゃ病院が提供する ファームウェア開発サービス を利用することも可能だ。
  1. 2020/02/24(月) 11:40:38|
  2. 2.4GHzラジコン
  3. | コメント:0

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)

2.4GHzラジコン用ファームウェアのターゲットデバイスは以下をサポートしてきた。

・16F1503
・16F1705
・16F18325
・16F15325

このうち、現時点でおもちゃ修理に使える廉価なものは

・16F1503-I/SL @52円(2020年AliExpress)

だけだ。

しかし、16F1503はポートCを内部プルアップできないので、SWを繋ぐ場合には不便だ。そのため、コントローラ側には16F1823を採用することで、部品点数を削除でき作り易くなる。

・16F1823-I/SL @53円(2020年AliExopress)

それでも、PPS機能が無いのでピン割り当てには制約が残る。空中配線する場合はピン割り当ての制約は問題にならないが、きちんと基板を製作する場合は最適なピン割り当てを考える必要がある。

それで、2.4GHzラジコンの基板パターンを観点にして、ファームウェアのカスタマイズを検討してみた。

なお、トランシーバは SE8R01 のみだ。

基板上のPICとトランシーバの配置によって基板パターンのバリエーションが沢山考えられる。

・SPIをPICのポートCに割り当てる場合と若番ピン(ピン2~7)に割り当てる場合

・トランシーバがDIPの場合とSMDの場合

・トランシーバを基板の表側に付ける場合と裏側に付ける場合

・トランシーバを表向きに付ける場合と裏向きに付ける場合

コントローラ側の配線パターン

【16F1823・ポートC・DIP①】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1823・ポートC・DIP①

【16F1823・ポートC・DIP②】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1823・ポートC・DIP②

【16F1823・ポートC・DIP③】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1823・ポートC・DIP③

【16F1823・ポートC・DIP④】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1823・ポートC・DIP④

【16F1823・ポートC・SMD①】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1823・ポートC・SMD①

【16F1823・ポートC・SMD②】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1823・ポートC・SMD②

【16F1823・若番ピン・DIP①】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1823・若番ピン・DIP①

【16F1823・若番ピン・DIP②】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1823・若番ピン・DIP②

【16F1823・若番ピン・DIP③】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1823・若番ピン・DIP③

【16F1823・若番ピン・DIP④】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1823・若番ピン・DIP④

【16F1823・若番ピン・SMD①】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1823・若番ピン・SMD①

【16F1823・若番ピン・SMD②】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1823・若番ピン・SMD②


車体側はPWM出力が必要なので、PWMを4個内蔵した16F1503を採用する。PPS機能がなくPWM出力ピンが固定されていて、SPI信号線にも若干のジャンパー配線が避けられない。

図中の「ch1」は前後進モーターの負荷電流測定端子、「ch2」はステアリングモーターの負荷電流測定端子である。

【16F1503・ポートC・DIP①】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1503・ポートC・DIP①

【16F1503・ポートC・DIP②】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1503・ポートC・DIP②

【16F1503・ポートC・DIP③】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1503・ポートC・DIP③

【16F1503・ポートC・DIP④】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1503・ポートC・DIP④

【16F1503・ポートC・SMD①】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1503・ポートC・SMD①

【16F1503・ポートC・SMD②】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1503・ポートC・SMD②


CCP社デジプロのようにPWM出力が前後進だけでよい場合はSPI信号線のジャンパー配線を無くすことができた。

【16F1503・CCP・DIP①】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1503・CCP・DIP①

【16F1503・CCP・DIP②】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1503・CCP・DIP②

【16F1503・CCP・DIP③】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1503・CCP・DIP③

【16F1503・CCP・DIP④】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1503・CCP・DIP④

【16F1503・CCP・SMD①】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1503・CCP・SMD①

【16F1503・CCP・SMD②】
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)16F1503・CCP・SMD②


【ダウンロード】
ファームウェアの設計資料と開発プロジェクトは ここから ダウンロードできる。

追加したプロジェクトは、コントローラ側は RC24_SE8R01_RX_1503_T.X、車体側は RC24_SE8R01_TX_1823_T.X

ソースコード中の #define でポートの割り当てを定義する。

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)SPIポートの宣言

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(基板パターン検討)SWポートの宣言

なお、ファームウェアを利用する際は、応用先の回路に合せて定義を変更すること。または、当おもちゃ病院が提供する ファームウェア開発サービス を利用することも可能だ。
  1. 2020/02/23(日) 21:55:54|
  2. 2.4GHzラジコン
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2.4GHz6chリモコンモジュール「TY24D」の評価(続編2)

【前振り】
前の記事 「2.4GHz6chリモコンモジュール「TY24D」の評価(続編)」 では、2to4LineDecoderを使った正逆転排他制御回路を提案したが、そのEN(イネーブル)端子を利用するとターボ機能を持たせることができる。今回はターボ機能を備えた正逆転排他制御回路を提案する。

【設計】
ターボと言っても、フツウ以上に強力になる訳ではない。ターボ時でフツウの駆動力、非ターボ時は駆動力を下げる。まぁ、ターボ機能と言うより徐行機能と言った方が正確だ。

仕掛けはモーターの駆動信号をPWMにして、ターボ時はデューティサイクルを100%とし、非ターボ時はデューティサイクルを下げる。

非ターボ時のデューティサイクルは好みで決めればよい。

【回路図】
2.4GHz6chリモコンモジュール「TY24D」の評価正逆転排他制御回路4
PWM信号はLMC555で発振させる。
デューティサイクルは2本の抵抗比で50%~99.9%の範囲で変えられる。
この回路定数で、周期が約2ms、デューティサイクルが約67%のPWM信号が生成される。
専用のタイマーICなので、PWM波形は電源電圧に影響されずに安定している。

PWM信号は正論理で、これを反転して4555のEN端子へ入れると、前進と後進の駆動信号がPWMされる。

ch5をターボ信号に充てて、これがオンになるとENは常にLになって、前進と後進の駆動信号は100%オンになる。

PWM信号(LMC555のピン3)の波形
2.4GHz6chリモコンモジュール「TY24D」の評価(続編2)PWM波形
  1. 2019/12/22(日) 15:53:18|
  2. 2.4GHzラジコン
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2.4GHz8chリモコンモジュール「JDY-40」の評価(続編2)

【前振り】
初回の記事 「2.4GHz8chリモコンモジュール「JDY-40」の評価」 では、JDY-40をラジコン修理に応用しようとすると下記の2つの問題があることを報告した。

ノーコンの検知ができず、暴走する。

電波伝搬阻害やコントローラの操作によってはHブリッジのFETが燃える。

後者の「HブリッジのFETが燃える」ことについては、 続編の記事 で正逆転排他制御の具体的な回路を提案した。

その後、よりスマートな正逆転排他制御回路を思い付き、「2.4GHz6chリモコンモジュール「TY24D」の評価(続編)」 の記事で紹介した。その回路はJDY-40にも適用できる。しかも、ノーコンの検知機能も装備できる

この回路を適用することで、比較的安全に、JDY-40をラジコン修理に応用することができる。

【設計】
TY24D用の正逆転排他制御回路は下記のとおり。

2.4GHz8chリモコンモジュール「TY24D」の評価正逆転排他制御回路2
4555のEN(ピン1と15)はLに固定してあり、常にデコード動作が有効、つまり前後進と右左折は動作可能な状態になっている。コントローラからの信号が車体側で受信できなくなったときに、このピンをHにしてやれば車体の動作を止めることができる。

前進・後進・右折・左折に4つのチャネル(ch1~ch4)を使っているとして、5つ目のチャネル(ch5)をノーコンの監視用に充てる。

送信(コントローラ)側では、ch5のオン/オフを繰り返す。

受信(車体)側ではch5がオン/オフを繰り返している間は4555のENをLにする。ch5の信号が止まったらENをHにする。

このような信号処理はマイコンで実装するのがスマートだが、そもそも既製品のリモコンモジュールを使うメリットはマイコン開発環境を持たなくてもラジコンの修理ができることであり、ここでもマイコンは使わないで実現する。

【回路図】
送信(コントローラ)側
2.4GHz8chリモコンモジュール「JDY-40」の評価正逆転排他制御回路3送信側
ch5をオン/オフする信号をLMC555で作る。LMC555のピン3には下記の信号が出力される。
2.4GHz8chリモコンモジュール「JDY-40」の評価(続編2)連打波形1
この信号を送信側のJDY-40のch5の入力ピンに印加することで、約2ms周期でSW5を連打していることになる。

受信(車体)側
2.4GHz8chリモコンモジュール「JDY-40」の評価正逆転排他制御回路3受信側
2.4GHz8chリモコンモジュール「JDY-40」の評価(続編2)連打波形2
受信側のJDY-40のch5出力には約70ms周期でパルスが出てくる。

この信号がバタついている間はENピンはLに保たれる。信号が変化しなくなるとENはHに替わって、前後進と右左折の駆動信号はLになる。

偶にパルスが欠落するが、すぐに回復するのでノーコンを誤検知することはない。

【評価】
今回の対応はノーコン対応としては完全ではない。

受信側のJDY-40は通信が途切れる前のchのオン/オフ状態を記憶しているので、通信が回復してch5の監視信号が出てくると直ちに前の操作状態で車体が動き出す。例えば、前進中にノーコンになった場合、その後に前後進レバーを停止位置にしていても、通信が回復すると車体は前進動作する。そうなると、前後進レバーを操作しないと正常に復帰しない。

この誤動作を防ぐためには、受信側でノーコンを検知したら前の操作状態をリセットする仕掛けが必要になる。そのような仕掛けを設けるには、またもやコストと手間が増えてしまって、既製品のリモコンモジュールを使って簡易に済ませようという思惑から外れてしまう。マイコン制御にすれば、そのような信号処理は如何様にもできるが、マイコンを使うならフツウのトランシーバモジュールを使った方がスマートだし安い。

元々、JDY-40の機能がラジコン修理の要件にマッチしていないのに、これを無理やり適用しようとすることがいけないと思う。
TY24Dを使えば このような問題は起きないので、マイコンを使わないポリシーを貫くことができる。
  1. 2019/12/20(金) 18:19:02|
  2. 2.4GHzラジコン
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2.4GHz6chリモコンモジュール「TY24D」の評価(続編)

【前振り】
以前に、2.4GHz6chリモコンモジュール「TY24D」の評価を行った。その結果は

・ノーコンの対応はできている。
・正逆転の排他制御は外付けで装備する必要がある。

それで、以前の記事 では正逆転の排他制御の回路例を掲げた。

その後、よりスマートな正逆転排他制御回路を思い付いたので紹介する。


【回路図】
2.4GHz6chリモコンモジュール「TY24D」の評価正逆転排他制御回路2
2to4LineDecoderを使うと1個のICで前後進と右左折の両方を制御することができる。
モーター駆動オン時のディレイ(デッドバンド)は10us程度を設定している。
なお、モータードライバ回路の入力は正論理を前提としている。
  1. 2019/12/19(木) 22:19:17|
  2. 2.4GHzラジコン
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2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ニュートラル位置自動校正)

【前振り】

先日は、2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善で ボリュームが断線したときに暴走しない ようにフェールセーフの機能を実装した。その実現方式上、ボリューム入力ポートのプルアップが必要だが、内部プルアップを使った場合はデバイス個々にチューニングが必要となる。それは、内部プルアップの仕様がかなりアバウトであるためだ。操縦テイストの誤差はある程度は許容できるが、ニュートラル位置がズレては操縦ができない。

しかし、現状の各おもちゃ病院の技術レベルからすると、各おもちゃ病院でチューニング作業を実施することは望めない。そこで、個々にチューニングしなくても換装ができるように、ボリュームのニュートラル位置を自動的に校正する機能を実装した。


【設計】

コントローラの電源オン時の操作ボリュームの位置をニュートラル位置として取り込み、その後のボリュームの読み込み値を補正する。

この機能はオプションとし、ch毎に実装の要否を宣言する。

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ニュートラル自動校正)宣言

実装した場合でも機能の有効/無効を操作できるようにする。これは、故障したラジコンに換装する場合には必要ないが、「デモボード」では必要な機能だ。「デモボード」の互換性を持つために、「電源オン時にターボSWがオンであったときに自動校正を実行する」という条件にした。換装の場合はターボSWの入力ポートをGNDにしておけばよい。


【ダウンロード】

設計資料とファームウェアの開発プロジェクト一式は ここから ダウンロードできる。


【感想】

ボリューム断線保護の機能を実現するためにメンドーなチューニングが必要となったが、この機能の実装により2.4GHzラジコン用ファームウェアをブラックボックスとして扱えるようになった。実際に内部プルアップを使ってボリューム断線保護の機能を実装してみたが、操縦テイストに違和感は感じられなかった。
  1. 2019/10/16(水) 13:34:17|
  2. 2.4GHzラジコン
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2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ボリューム断線保護)

【前振り】

先日、 W-DRIVEのRFモジュールの換装 を行ったのだが、気になることがあった。前後進を操作するボリュームが半固定みたいなタイプで、耐久性は大丈夫なのだろうか。

ボリュームは使っているうちにやがてはガリオームになる。ボリュームは消耗部品と考えた方がいい。特にラジコンでの使われ方はテレビやラジオに比べてヘビーだと思う。

ガリオームになったとしても車体が暴走せずに停止する、所謂フェールセーフの設計が必要だと思った。それで、2.4GHzラジコン用ファームウェアに「ボリューム断線保護」の機能を実装した。


【設計】

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ボリューム断線保護)説明回路

上記の回路で、ボリュームが①で断線するとPICの入力ピンはGNDに偏る。②または③で断線するとVddに偏る。正常状態では極端にGNDまたはVddに偏らないように回路定数を設定している。

コントローラ側のファームウェアで、ボリュームからの入力電圧が正常時の範囲外になると予め規定された動作(例えばニュートラル)に対応する制御量を車体側へ送る。

元々ファームウェアでは、(コントローラの操作レバーの)操作量から(車体の前後進やステアリングの)制御量への変換はテーブル設定方式にしているので、ニュートラルや正常動作の範囲が変わってもテーブルの設定値を変えるだけで済む。

プルアップ抵抗を33kΩとしているのはPICの内部プルアップを利用することを考慮しているためだ。但し、内部プルアップの仕様はかなりアバウトであるため、デバイス毎にチューニングが必要であるし、動作条件で変動するかも知れない。


【操作量から制御量への変換テーブル】

先の回路で計算したテーブルの設定値は下記になる。

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ボリューム断線保護)テーブル設定値

「上抵抗」はボリューム①~Vdd間に設置した抵抗値[kΩ]
「VOL」はボリュームの抵抗値[kΩ]
「VOL位置」はボリュームの操作量
「下抵抗」はボリューム③~GND間に設置した抵抗値[kΩ]
「プルアップ」はプルアップ抵抗値[kΩ]
「上側合成」はボリューム②~Vdd間の合成抵抗値[kΩ]
「下側合成」はボリューム②~GND間の合成抵抗値[kΩ]
「分圧比」は②の電位/Vddの比
「ADC値」は②の電位を10ビット分解能でADCした結果の値

「ノーマル」はフツウの操縦テイストの設定、「G-DRIVEプラス」は「CCP社G-DRIVEデジプロ対応」の操縦テイストに合わせたもの。

上記の表で黄色部分が実際の操縦で使用する範囲である。

ボリューム断線判定の閾値は「①が断線時」のADC値と正常時のADC値の中間値にする。

上記の表の「ADC値」を「操作量から制御量への変換テーブル」に設定する。設定例を以下に示す。

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ボリューム断線保護)操作量制御量変換表


「ボリューム断線保護」の機能はオプション化していて、下記のソースコードで示すように宣言で実装要否と内部プルアップ要否を指定できる。

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(ボリューム断線保護)オプション宣言

【ダウンロード】
設計資料とファームウェアの開発プロジェクト一式は ここから ダウンロードできる。
  1. 2019/10/15(火) 20:31:42|
  2. 2.4GHzラジコン
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2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(過電流保護)

【前振り】

トイラジの故障で多いのは、HブリッジのFET破壊だ。パッケージが噴火するほど過熱したケースもある。例えば、CCP社W-DRIVEで駆動車輪をロックすると5A以上もの負荷電流が流れるので、場合によっては噴火してもおかしくはない。

そこで、 2.4GHzラジコン用ファームウェア にHブリッジの過電流保護の機能を組み込むことにした。


【設計】

・負荷電流の測定

HブリッジのローサイドとGND間に低抵抗を設置して、負荷電流によって生じる電圧をADCに入れて測定する。(下記の回路図を参照)

・負荷電流の制限

過電流を検知すると、PWM出力を停止してHブリッジをオフする。

過電流が無くなったら、PWM出力を再開する。

フィードバックのレイテンシをモーターのインダクタンスによる時定数よりも早くすることで平均的な電流制限となる。

なお、フィードバックのレイテンシは実測値20~120us程度であった。範囲があるのはPWMとADCが非同期に動いているためだ。

・素子の損失

パッケージが噴火している故障事例の原因は素子の過熱による破壊である。これを防止するためには負荷電流の制限に加えて、素子に十分なドライブ電圧を与えてオン抵抗を低くすることが必要だ。

例えば、モーター負荷電流が3Aでもオン抵抗が1Ωあれば損失は9Wになり、数秒で熱破壊する。

素子の熱破壊からの保護はドライブ回路で担保する必要がある。


【回路図】

2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(過電流保護)回路図
電流測定用の低抵抗は10mΩとし、例えば5Aでは50mVの電圧が発生する。この程度の電圧ではHブリッジとモーターの駆動に影響はない。

低抵抗のGNDとPICのGND間は配線を太くし、モーター負荷電流がPIC側へ回り込まないように配線する。


【動作確認】

電流測定用の低抵抗は10mΩとし、過電流検知の閾値は30mVに設定している。つまり、3Aで電流制限が掛かることになる。

Hブリッジを100%デューティで駆動しているときの過電流保護の動作状況
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(過電流保護)100%デューティ、過電流なし
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(過電流保護)100%デューティ、過電流弱
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(過電流保護)100%デューティ、過電流中
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(過電流保護)100%デューティ、過電流強
ADCに入力される電流測定電圧には大きなノイズが載っているが、平均的には30mV、負荷電流は3Aに抑えられていることが判る。

Hブリッジを50%デューティで駆動しているときの過電流保護の動作状況
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(過電流保護)50%デューティ、過電流なし
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(過電流保護)50%デューティ、過電流弱
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(過電流保護)50%デューティ、過電流中
2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(過電流保護)50%デューティ、過電流強

ADCに入力される電流測定電圧には大きなノイズが載っているが、平均的には30mV、負荷電流は3Aに抑えられていることが判る。


【修理への応用】

・HブリッジのローサイドとGND間を切断し、間に数10mΩの低抵抗を入れる。

・低抵抗のGND側とPICのGND間の配線ルートにモーターの負荷電流が流れないようにすること。

・低抵抗のHブリッジ側を保護抵抗を介してPICのADC入力に入れる。

・ファームウェアで電流制限値を宣言する。その値は過電流と判定する閾値のARESの値で設定し、単位は[Vdd/1024]。

宣言2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(過電流保護)宣言
上記の例では30mVで10mΩに対して3Aとなる。

【ダウンロード】
ファームウェアの設計資料と開発プロジェクトは ここから ダウンロードできる。

プロジェクト名に トランシーバ名、TX/RXの別、PIC型番 を織り込んでいる。
  1. 2019/10/12(土) 07:01:35|
  2. 2.4GHzラジコン
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2.4GHzラジコン用ファームウェアのバグ改修版のリリース(ESC制御で誤ったPWMデューティサイクルが出力される)

つつじが丘おもちゃ病院が公開している 「2.4GHzラジコン用ファームウェア」 のバグ改修を行った。改修版は公開ファイルにアップロード済みである。

該当するファームウェアの公開記事は以下の通り。

制御タイプがフルアクション、サーボ、ESCを自由に選択できるデモ仕様のもの

制御タイプをフルアクションに固定したもの

制御タイプをCCP社Gドライブ・Wドライブのデジプロ対応に合わせたもの


【バグ事象】
ESC制御で、誤ったPWMデューティサイクルが出力されることがある。フルアクション制御とサーボ制御ではこの不具合は発生しない。

・発生頻度は概ね10000サイクルに1回程度でランダムに発生する。

・正規のデューティサイクルに対して1/5のデューティサイクルとなる。

・まれに、正規のデューティサイクルに対して255/250のデューティサイクルとなることがある。


【影響度】
僕の評価としては、

・車体の動きには影響は殆ど現れない。そのため、実機テストでもバグに気が付かなかった。

・デッドバンドは確保されていて、Hブリッジに貫通電流が流れることは無い。

上記のことから、出荷済みの換装おもちゃをリコールするには及ばないと考える。


【原因】
操作データからPWMデューティサイクルを導く過程で、割り込み処理へ引き渡す変数を使って計算をしていたため、計算途上の値でデューティサイクルが出力されてしまった。


【ダウンロード】
ファームウェアの設計情報とプロジェクト一式は ここから ダウンロードできる。
  1. 2019/09/18(水) 20:29:12|
  2. 2.4GHzラジコン
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RFチェッカーの基板を刷新

飯塚こわれたおもちゃの相談所 さんが、RFチェッカーの専用基板を作ってくれた。専用基板だけに作るのが随分楽になった。多謝。
RFチェッカーの基板を刷新飯塚基板

同じく 飯塚こわれたおもちゃの相談所 さんの紹介で 「趣味の基板屋さん」 で作った基板もある。
RFチェッカーの基板を刷新基板屋基板(説明付き)

現在は上記の基板と従来の 変換基板を使ったもの を混在して頒布しているが、頒布希望者は使用基板の指定はできない。
  1. 2019/09/16(月) 16:41:02|
  2. 2.4GHzラジコン
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27MHz~2.4GHzRFチェッカーの不具合(ミニデジタルアンプでセラコン脱落)

つつじが丘おもちゃ病院が頒布している 「27MHz~2.4GHz対応のRFチェッカー」 で不具合があったので告知する。

【不具合事象】
ミニデジタルアンプ基板で、セラコンが脱落する。

27MHz~2.4GHzRFチェッカーの不具合(ミニデジタルアンプでセラコン脱落)

2017年7月から2019年9月(現在)まで400台弱を頒布しているが、2件発生した。

中華から仕入れた完成基板なのだが、それなりの品質ってことだな。

【対処】
脱落したセラコンを再び基板にはんだ付けする。
  1. 2019/09/14(土) 16:48:17|
  2. 2.4GHzラジコン
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2.4GHzラジコン用ファームウェアの改善(16F15325をサポート)

【前振り】
2.4GHzラジコン用ファームウェアは現在3種類がある。

制御タイプがフルアクション、サーボ、ESCを自由に選択できるデモ仕様のもの

制御タイプをフルアクションに固定したもの

制御タイプをCCP社Gドライブ・Wドライブのデジプロ対応に合わせたもの

上記のファームウェアでサポートしているデバイスは

・16F1503
・16F1705
・16F18325

の3つだが、今回は 16F15325 をサポートした。

DIPタイプのPICでは、16F1705 と 16F18325 が秋月で値上がりして、現在では8kワードでは 16F15325 が最安の100円(2019年秋月)だ。16F1503 が85円なので、16F15325 を選択することは無いと思うが、ラジコン機能と同時にメモリを喰う機能、例えばエンジン音やクラクションを鳴らすとか、を搭載する場合には使えるかなと。


【設計】
16F15325 はCWGモジュールが1個しかないので、2ch分のブリッジ出力を賄えない。そのため、4個のPWMモジュールを2個ずつ各chに割当てて、ソフトで正逆転の制御をやる。

なお、現在サポートしているデバイスでCWGモジュールを2個搭載しているのは 16F18325 だけなのだが、他のデバイスと考え方を統一してメンテナンス性を良くするために、16F18325 も正逆転制御はソフトで行っている。


【ダウンロード】
ファームウェアの設計情報とプロジェクト一式は ここから ダウンロードできる。
  1. 2019/09/12(木) 15:56:19|
  2. 2.4GHzラジコン
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2.4GHz6chリモコンモジュール「TY24D」の評価

【前振り】
先般、JDY-40(をラジコンの換装に使えるか)の評価結果 を報告したが、今度はTY24Dという2.4GHzリモコンモジュールの評価結果を報告する。


【TY24Dの概要】
TY24Dは機能的にはJDY-40と似通っていて

・キーオン/キーオフの状態を伝送する。従って、フルアクションタイプのラジコンへの換装に応用できそうだ。

・ch数は6(と商品ページに謳われているが、届いたものは何故かch6が使えなかった)であり、ラジコンカーの制御には十分だ。

・値段は送信用と受信用の1組で約252円だった。これだけで換装ができるなら、まぁ許容できる金額だろう。

・組み込み後にボタン操作でペアリングができることもよい。


【評価観点】(JDY-40のときと同じ)
TY24Dはラジコンカーの制御を意図した製品では無いので、ラジコンカーに特有の以下の機能が実現できるかどうか、を評価する。

(1)ノーコン状態の検知と自動停止

電波伝搬の阻害やコントローラ側の電源ダウンなどでノーコン状態になったとき、速やかに車体を停止させる機能がラジコンカーでは必要不可欠だ。今まで数多くのラジコンカーを診てきたが、このフェールセーフ機能が無いものは見たことが無い。

(2)正逆転の排他制御機能

前後進駆動とステアリング制御で、正転と逆転の信号が同時に出ないように排他制御する機能が必要だ。トイラジでは専用のモータードライバICを使わないで、MOSFETやTrを組み合わせただけのベアなHブリッジを使っている場合が多い。最新の2.4GHzラジコンの 「CCP社Wドライブ/Gドライブシリーズ」 もそうである。その場合に正転と逆転の信号が同時に出るとHブリッジに貫通電流が流れて素子が破壊する。

TY24Dでは、6chのキーオン/キーオフの制御はそれぞれのchで独立しているので、前進に割り当てたchと後進に割り当てたchが同時にオンすることを防ぐことはできない。従って、前進と後進の操作がタクトSWで同時に押せる構造のコントローラでは、同時に押すとその時点でHブリッジの素子が破壊する。ステアリング操作についても同じことが言える。そのため、そのような操作構造のコントローラに対しては、TY24Dをそのままの形で適用する考えが成り立たない。

そうすると、評価する意味が無くなってしまうので、ここでは、シーソータイプの操作構造のコントローラを想定して、機械的に前後進、或いは右左折の操作が同時には起きないことを前提として評価を行うこととする。


【評価回路】
TY24Dの販社の商品ページに掲載されている回路で行った。

2.4GHz6chリモコンモジュール「TY24D」の評価回路図
2.4GHz6chリモコンモジュール「TY24D」の評価ピン接

【評価結果】
(1)ノーコン状態の検知と自動停止

結果は 〇

・送信側はキーオンしている間は信号を送り続ける。受信側は信号が途切れたらキーオフと解釈している。

・従って、電波伝搬の阻害やコントローラ側の電源ダウンなどが発生すると、車体を停止することができる。

(2)正逆転の排他制御機能

結果は ×

・送信側のSW1をオフした後SW2をオンしたときの受信側のOUT信号を観測した。

NGなケース
2.4GHz6chリモコンモジュール「TY24D」の評価(タイミング測定)NG証跡
SW1オフからSW2オンまで60ms以上も空いているのだが、何故かOUT1のオフがOUT2のオンより遅れて、結果として40ms以上もHブリッジが貫通してしまう。 絶対最大定格を大きく超えた電流が40msも流れると素子は破壊するだろう。

OKなケース
2.4GHz6chリモコンモジュール「TY24D」の評価(タイミング測定)OKなケース
上記のように、SW1オフからSW2オンまでが短くても大丈夫なときもある。

つまり、送信側で信号の順序関係を担保しても受信側では信号が前後してしまうと言うことだ。これでは貫通しないことを保障する設計ができない。

・シーソータイプの操作SWで切り替え時のタイムラグは、早く操作すると10~20ms、普通に操作すると50~100ms程度だ。上記の信号観測の結果は、恣意的に発生させたのではなく普通の操作で発生している。

(3)総合評価
・JDY-40でノーコンの対応をするとかなりメンドイことになるが、TY24Dはその対応ができている。これに価値を見出すかどうかだ。

・機械的に前後進、或いは右左折の操作が同時に起きない操作構造のコントローラであっても貫通することが判ったので、正逆転排他制御回路を外付けすることは必須である。或いは、ブレーキング機能の付いたモータードライバーICに交換するしかない。

・正逆転排他制御回路を付加することで、タクトSWを同時に押せるタイプのコントローラでも TY24D を使って安全に換装することが可能になる。

・コスト的には、 SE8R01+16F1503 と比べて若干高く付くが、ファームウェアの書き込み環境を持たない人でもTY24Dであれば換装することができる。おもちゃ修理へのマイコン応用がまだ浸透していない現状では、これが大きなメリットかも知れない。

・正逆転排他制御回路の例

2.4GHz8chリモコンモジュール「JDY-40」の評価正逆転排他制御回路

標準ロジックICの74HC02で2つの信号の排他制御と最小値で約2usのデッドバンドを設けている。

2つの時定数回路を持っていて、約5倍の差を持たせている。長い方(図の上側)で排他制御を行い、短い方(図の下側)でデッドバンドを作っている。電源オン時にHが出力されないように、長い方(図の上側)のコンデンサはVcc側に付けている。

電源電圧範囲は2~6Vで、TY24Dと共通にすればよい。入出力とも正論理、CMOSレベル。

74HC02の出力電流はソース/シンクとも25mAであり、その範囲で応用すること。

コンデンサの容量はHブリッジの要求条件に合わせること。

製作費用は1台当たり20円程度。

・フルブリッジドライバの「TC118S」(@9円、2019年AliExpress)は正転と逆転の両入力がHでブレーキング動作になるので、TY24D に直接繋ぐことができる。出力電流の推奨値は1.5Aなので、ステアリングの駆動ならこれで済ませられることが多いと思う。
  1. 2019/08/27(火) 21:15:33|
  2. 2.4GHzラジコン
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大泉茂幸

Author:大泉茂幸
名張市つつじが丘おもちゃ病院
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連絡は上記のメール、またはSMSでお願いします。

子どもの頃から趣味は電子工作一筋でやってきました。理科離れが進む中で科学技術に興味を持つ子どもが少しでも増えて行くことを願って、子ども達に電子工作の活動の場を提供しています。

1981年からおもちゃ病院の活動を始め、2014年に三重県名張市への移住を機に「つつじが丘おもちゃ病院」を開院しました。自分でおもちゃを設計し製作する【おもちゃ工房】と、マイコンを応用した電子工作を楽しむ【マイコンクラブ】も併設しています。新規参加メンバーを募集しています。

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