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名張市つつじが丘おもちゃ病院

三重県名張市つつじが丘でおもちゃの病院を開院しています。年中無休で修理は無料、部品代のみ実費です。おもちゃの修理依頼は tutuji@cb4.so-net.ne.jp へメールにてご連絡下さい。なお、宅配便での受け付けは行っておりません。このブログにはおもちゃ等の修理事例やツール製作などを載せていきます。故障診断や修理方法の改善等、ご意見をお寄せ下さい。

TEPRAキングジムの修理(基板腐食)

1.患者
キングジムのTEPRA
遊ぶおもちゃではないが、子どもの文房具ということで修理を受け付けた。
TEPRAキングジム(基板腐食)外観

2.症状
①電源が入らない。

②過去に電池から液漏れしたことがあり、その処置はされていた。

3.診察
①電源ボタンを押しても、電源オンにならない。

②電源ボタンを押している間は、電源電流が流れる。

③電池ケースの下側に当たるところには電源基板があり、その基板は配線パターンが腐食している箇所が複数あった。2か所は完全に導通が無く、他5か所は導通があった。これら7か所をポリウレタン線で配線したところ、正常動作した。
TEPRAキングジム(基板腐食)診察

④本体基板には腐食や変色等の異常は認められなかった。

4.治療
①診察の過程で、プリント配線の腐食部分の7か所をジャンパー配線して、治療完了した。

②印字テストも良好。
TEPRAキングジム(基板腐食)治療
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  1. 2014/10/28(火) 18:14:35|
  2. 電子・電気修理
  3. | コメント:0

LPCで電子オルゴール(サンプル音源+音声再生)

【前振り】
以前からPICで電子オルゴールを作ってきたが、機能改善するのに性能の限界を感じている。
何故PICでやってきたかというと、チップが安かったからだ。おもちゃの修理に使う目的なのでできるだけ安くしたい。
しかし、今ではPICよりも機能と性能がよくて、より安価な1チップマイコンが秋月で扱われている。
乗り換えたいが、現行のPICのファームは性能を出すためにアセンブラで開発しているので、それがポーティングを阻む要因になっている。
この際C言語で書き直して、ファームのポータビリティを良くしようと思う。

【やりたいこと】
当初のPIC電子オルゴールは単純にビープ音を出すだけであったが、現行バージョンは各パートの演奏出力を波形演算して合成してPWM出力する、という斬新(?)な処理方式にまで進化してきている。今回の更なる改善は以下の2つ。
①サンプル音源方式に変える。音源波形をPCMデータで保有することで、様々な音色で演奏できるようになる。
②オルゴール演奏と音声再生をコンカレントに実行させる。音楽を奏でながらおしゃべりするおもちゃへの対応ができる。

【デバイス選定】
選択条件は乗算が早いことと、フラッシュメモリが大きいことで、LPC1114FN28(2014年秋月価格@120円)が該当する。
LPC810M021FN8(2014年秋月価格@75円)はフラッシュメモリが4Kバイトだが、サンプル音源の演奏のみにすれば採用可能で、PIC12F1822-I/P (2014年秋月価格@90円)よりも安い。

【出来具合】
上記課題以外に工夫した点は以下の通り。
①音声再生とオルゴール演奏のサンプル音源データを共通化した。下の試作品では「ダメッ」の音声を音声再生とオルゴール演奏に共通に使用している。
②音声再生とオルゴール演奏のコールバック関数を統合して、固有処理の設計を簡便にした。

出来具合は試作品の音を聞いて評価していただきたい。
いつもの「ダメッ」の音声でアンニローリーを演奏させてみた

アンニローリーの演奏中に「ダメッ」を発声させてみた

犬が歌うアンニローリー

【ダウンロード】
試作回路とファームウェアの開発プロジェクトは ここから ダウンロードできる。
設計情報はダウンロードしたファイルの「LPC電子オルゴール開発メモ.xls」にある。
開発環境はKeilのuVision4でバージョン等は下記のとおり。
LPCで音声再生開発環境
  1. 2014/10/25(土) 18:53:04|
  2. 電子オルゴール+音声
  3. | コメント:0

車のワイパーギヤ破損の修理(ギヤ製作)

【経緯】
車のワイパーを駆動するギヤ
車のワイパーギヤ破損の修理外観
①上記画像の上側の平ギヤが割れていて、軸スベリして、ワイパーが動かないとのこと。

②ギヤ軸にワイパーが取り付く構造で、ワイパーを駆動する最終段のギヤになりストレスが大きい部分である。そのため、樹脂の経時劣化で破断したと思われる。

③下記画像のとおりギヤ軸にはセレーション加工が施されている。
車のワイパーギヤ破損の修理診察

【製作するもの】
①破損したギヤを複製して、交換する。

②ギヤ軸の外径は8.3mmφであり、セレーションの谷部分では8.0mmφ。ギアの軸穴を8.0mmφとして、圧挿入して固定できるか実験してみる。ジュラコン棒材に8.0mmφの軸穴を空けて軸に少し打ち込んでみた。結果は良好だったので、軸穴は8.0mmφとする。
車のワイパーギヤ破損の修理治療1

車のワイパーギヤ破損の修理治療2

③ギヤの外径は33mmφ。歯数を決めるため、歯のない部分にも歯形を描くと、20枚であった。
車のワイパーギヤ破損の修理治療3

車のワイパーギヤ破損の修理治療4

モジュール=外径/(歯数+2)=33/(20+2)=1.5 となり、
外径33mm、歯数20 で間違いない。厚みは9.4mm。

④材料は依頼者から支給されている。外径34mmφ、厚みは10mmのナイロン。
車のワイパーギヤ破損の修理治療5

【製作の過程】
①材料を支持するための治具を作る。建築用の六角ボルトの頭を平坦にして、4mmメネジを掘り、材料マウントのベースにする。外径8.0mmφ、内径3.9mmφ、厚み9mmのスペーサーをジュラコン材で作り、材料を4mmネジで締め込む。
車のワイパーギヤ破損の修理治療6

車のワイパーギヤ破損の修理治療7

②外径を33mmφに削る。
車のワイパーギヤ破損の修理治療8

③ギヤカッターを作る。材料は不要になった6mmφのドリルシャンク。グラインダーで研いで元のギヤの歯形に合わせ込む。
車のワイパーギヤ破損の修理治療9

④フライスで切削する。今回製作するギヤは円周の半分に相当する10枚分があればよい。
車のワイパーギヤ破損の修理治療10

車のワイパーギヤ破損の修理治療11

⑤ラックとの噛合いを確認する。
車のワイパーギヤ破損の修理治療13

比較のため元のギヤの画像も載せておく。
車のワイパーギヤ破損の修理治療12

⑥不要な部分をミーリングで削り取る。強度を確保するため、ギヤボックス内のクリアランスを得るのに最低限必要な分だけを切り取り、できるだけ肉厚を残すようにする。
車のワイパーギヤ破損の修理治療14

車のワイパーギヤ破損の修理治療15

これで完成。
  1. 2014/10/17(金) 20:11:38|
  2. メカ修理
  3. | コメント:2

絵が廻る聴診器(ベネッセ)の修理(ギヤ摩耗)

1.患者
絵が廻る聴診器(ベネッセ) (下図は修理後の撮影画像)
絵が廻る聴診器ベネッセの修理(ギヤ摩耗)外観1

絵が廻る聴診器ベネッセの修理(ギヤ摩耗)外観2

2.症状
①聴診器の先を当てて押すと窓に出る絵が廻るようになっている廻り難い。特に上図の画像で示した「大きく口を開けた絵」が出ているときには廻り出さないことが多い。

3.診察
①内部で何かが引っ掛かって、動きが悪くなっているようだ。

②ハウジングは接着されているので、側面を切開して分解した。

③引っ掛かる原因はクラウンギヤの摩耗だった。
絵が廻る聴診器ベネッセの修理(ギヤ摩耗)診察1

歯の山の先端部分がナメている。
絵が廻る聴診器ベネッセの修理(ギヤ摩耗)診察2

④相手のピニオンギヤの方は変形していなかった。
絵が廻る聴診器ベネッセの修理(ギヤ摩耗)診察3

⑤ギヤ間の距離を詰めれば、密に噛み合って引っ掛かからないことが判った。

4.治療
①クラウンギヤと軸受との隙間にスペーサーを入れることにする。
絵が廻る聴診器ベネッセの修理(ギヤ摩耗)治療1

②0.9mmφの針金で馬蹄形のスペーサーを作る。
絵が廻る聴診器ベネッセの修理(ギヤ摩耗)治療2

金槌で叩いて所望の厚みに圧延する。
絵が廻る聴診器ベネッセの修理(ギヤ摩耗)治療3

③作ったスペーサーをクラウンギヤと軸受との隙間に入れる。
絵が廻る聴診器ベネッセの修理(ギヤ摩耗)治療4

④ハウジングの切開した部分はホットメルトを充填して接合する。チューブの取り付け口はステンレスワイヤーで縛り、抜けないようにした。

⑤回転はスムーズになり、引っ掛かることは無くなった。
  1. 2014/10/09(木) 14:57:51|
  2. メカ修理
  3. | コメント:0

プロフィール

大泉茂幸

Author:大泉茂幸
名張市つつじが丘おもちゃ病院
名張市つつじが丘南3番町129
tutuji@cb4.so-net.ne.jp
090-5534-6494
連絡は上記のメール、またはSMSでお願いします。

子どもの頃から趣味は電子工作一筋でやってきました。理科離れが進む中で科学技術に興味を持つ子どもが少しでも増えて行くことを願って、子ども達に電子工作の活動の場を提供しています。

1981年からおもちゃ病院の活動を始め、2014年に三重県名張市への移住を機に「つつじが丘おもちゃ病院」を開院しました。自分でおもちゃを設計し製作する【おもちゃ工房】と、マイコンを応用した電子工作を楽しむ【マイコンクラブ】も併設しています。新規参加メンバーを募集しています。

当ブログで公開している技術情報や成果物の複製、改変および再配布はフリーです。読者様のおもちゃ病院活動のお役に立てば幸いです。ご利用いただいた結果や感想等を記事へのコメントやメールでフィードバックしていただけると有難いです。なお、公開ファイルは最新版を載せているので、古い記事の内容から変わっている場合があります。

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