名張市つつじが丘おもちゃ病院

三重県名張市つつじが丘でおもちゃの病院を開院しています。年中無休で修理は無料、部品代のみ実費です。おもちゃの修理依頼は tutuji@cb4.so-net.ne.jp へメールにてご連絡下さい。なお、宅配便での受け付けは行っておりません。このブログにはおもちゃ等の修理事例やツール製作などを載せていきます。故障診断や修理方法の改善等、ご意見をお寄せ下さい。

サクソホーンDH-800の修理(ケミコン容量抜け)

1.患者
CASIOのサクソホーンDH-800
サクソホーンDH-800の修理外観1
サクソホーンDH-800の修理外観2

2.症状
①吹くと、元々のサクソホーンの音色ではない、変なビービー音が出る。

②吹くのをやめると、音は止まる。

③自動演奏は正常な音が出る。

3.診察
①仕組みが解っていないので、回路のブロック構造に沿った不良個所の切り分けができない。

②ネット検索するとケミコンの容量抜けが多いようなので、その観点で探索してみる。

③目視では膨らみや液漏れを起こしているケミコンは認められなかった。

④ケミコンの端子の信号をオシロで観測したところ、2個の33uF6Vで異常が認められた。2個とも-側はGNDに繋がっていて、+側では数百kHzで数Vの信号が観測された。パスコンとしての機能を果たしていない。

⑤この2個のケミコンに、新しい33uF6.3V(下記画像で水色のケミコン)を並列に被せたところ、正常なサクソホーンの音が出るようになった。
サクソホーンDH-800の修理診察1
これは試行錯誤的なアプローチであり、技術的で論理的な切り分けができなかったことが悲しい。

4.治療
①診察の過程で、不良となったケミコンに新しいケミコンを装着することで、不具合事象は解消した。

②仮付けしたケミコンを正規に付け直した。
サクソホーンDH-800の修理治療1

サクソホーンDH-800の修理治療2

③吹き加減と音の出方に違和感があったので、ブレスコントローラのセッティングをVR1とVR2で調整した。
サクソホーンDH-800の修理治療3

サクソホーンDH-800の修理治療4

④予防保全で、残りの2個の33uF6Vのケミコンに対しても新しい33uF6.3Vを並列に被せておいた。

⑤各音階キー、ポルタメントキー、トーン、キートランスポーズの動作、自動演奏機能を確認して、修理完了とした。

スポンサーサイト
  1. 2017/02/17(金) 22:56:51|
  2. 修理事例
  3. | コメント:0

お人形の修理(音声再生換装)

本件は、(千葉県)鎌ケ谷おもちゃの図書館「あ・そ・ぼ」おもちゃ病院様の修理事例であり、つつじが丘おもちゃ病院(当院)はファームウェアの開発を請け負った。
当記事には依頼元の 鎌ケ谷おもちゃの図書館「あ・そ・ぼ」おもちゃ病院様 から提供していただいた情報や資料が含まれている。
お人形の修理外観

音声再生機能をPIC+EEPROMで換装する。そのためのファームウェアの開発と音声データの作成をつつじが丘おもちゃ病院で実施した。

開発要件は 依頼元のブログ を参照。

音声の長さはベアでは7秒程あり512kビットのEEPROMが必要になる。依頼元から支給された音声は無音の部分が含まれていて、それを切り詰めると実質約3.7秒になり、256kビットのEEPROMに収容できる。音声データ中に無音部分の印を埋め込み、ファームウェアではその場所で音声再生を止めて指定時間待合せる機能を持たせた。

マイコンはPWMモジュールが搭載されていればよいので、最も廉価なPIC12F1501(@70円2017年秋月)とEEPROMは24FC256(@90円2017年秋月)を採用した。I2Cモジュールは内蔵していないのでソフトウェアで実装する。

開発したファームウェアは ここから ダウンロードできる。
PICに書込むファームウェアのプロジェクトディレクトリは Talk_I2C\Talk_I2C_1501.X
EEPROMに書込む音声データのプロジェクトディレクトリは Talk_I2C\DATA\data_24FC256.X

【音声内容】
音声内容はこれ

【設計メモ】
//================================================
//音声再生を行うプログラム
//
//ターゲットは12F1501、内部オシレータ16MHz
//
//ピンの割当て
//RA0:TX(デバグ情報)出力(Hを出力)
//RA1:空き(Lを出力)
//RA2:PWM音声出力(正極性)
//RA3:トリガ入力(負論理、内部ブルアップする)
//RA4:I2C(SCL)(内部プルアップする)
//RA5:I2C(SDA)(内部プルアップする)
//
//音声データは8ビット8kspsのPCMデータで、I2C接続のEEPROMに置く。
//
//PCMデータをデューティ値としてPWM出力することで音声を再生する。
//PWM周期は32us(31.25kHz)とし、4倍オーバーサンプリングとする。
//TMR2のプリスケーラを1/1にして、TMR2クロックを4MHzとする。
//PWMステップ(PWMDCHの最大値)を127とすることでPWM周期を32usにする。
//PWMDCH+PWMDCL<7>で1/256分解能の分解能を確保する。
//TMR2ポストスケ-ラを1/4にして、PWMデューティの更新周期を128usにする。
// 8ksps(=125us)との差は無視する。
//
//PWMDCH+PWMDCLの更新は割込み処理で行う。
//PWMデューティ値の準備はタスク処理で行う。
//割込み処理とタスク処理の間のデータ授受はリングバッファを介して行う。
//バッファアンダーランが発生した場合は、割込み処理でPWMDCH+PWMDCLを更新しない。
//タスク処理はバッファフルのときは空くまで待つ。
//
//音声データトークンは以下とする。
// 音声データ=データ種別(0x00)+バイト数(2バイトで上位下位の順)+PCMデータ(バイト数分)
// 無音期間=データ種別(0x01)+静止させるPWM更新周期回数(2バイトで上位下位の順)
// 終了データ=データ種別(0xff)
//音声データトークンはEEPROMの0番地から連続して詰めていく。

//音声再生開始前はランプ上昇、終了後はランプ降下のデューティ値を出力し、ポップノイズを抑止する。

//I2Cモジュールは内蔵していないのでソフトで実装する。

//デバグ情報を取得するためのUARTモジュールも内蔵していないのでソフトで実装する。

//パワーオン後はSleepし、トリガポートのIOCでWakeUpして音声再生を1回実行する。
  1. 2017/02/16(木) 23:10:51|
  2. 修理事例
  3. | コメント:0

ショベルカーRCの修理(マイコン換装)

本件は、(千葉県)鎌ケ谷おもちゃの図書館「あ・そ・ぼ」おもちゃ病院様の修理事例であり、つつじが丘おもちゃ病院(当院)はファームウェアの開発を請け負った。
当記事には依頼元の 鎌ケ谷おもちゃの図書館「あ・そ・ぼ」おもちゃ病院様 から提供していただいた情報や資料が含まれている。

ショベルカーRCの修理外観

開発要件は 依頼元のブログ を参照。

再生音はこれ

開発したファームウェアは ここから ダウンロードできる。

プロジェクトディレクトリは ShovelCarRC\ShovelCar_RX_1705.X
開発のターゲットは受信側のデコーダなのだが、当おもちゃ病院には送信機が無いので、テスト用のエンコーダも作った。エンコーダのプロジェクトディレクトリは ShovelCarRC\ShovelCar_TX_1705.X
  1. 2017/02/12(日) 22:12:59|
  2. 修理事例
  3. | コメント:7

マラカスの修理(電子オルゴール換装)

本件は、(千葉県)鎌ケ谷おもちゃの図書館「あ・そ・ぼ」おもちゃ病院様の修理事例であり、つつじが丘おもちゃ病院(当院)はファームウェアの開発を請け負った。
当記事には依頼元の 鎌ケ谷おもちゃの図書館「あ・そ・ぼ」おもちゃ病院様 から提供していただいた情報や資料が含まれている。
マラカスの修理外観

COBチップ不良のためPICで換装することになった。
収容曲は、①あめふりくまのこ、②アンパンマンマーチ、③どんぐりころころ、④げんこつ山のたぬきさん、⑤森の熊さん、⑥きらきら星、⑦犬のおまわりさん、⑧大きな栗の木の下で、⑨小さな世界、⑩山の音楽家の10曲。
1個のSWでラウンドロビンに演奏する。

開発要件は 依頼元のブログ を参照。

演奏音
演奏音はこれ

開発したファームウェアは ここから ダウンロードできる。
プロジェクトディレクトリは orgel5_6_ikegami20161204\maraca_PIC1840.X
使っていない音符データも残してあるので、適宜組み替えられる。
  1. 2017/02/12(日) 21:59:41|
  2. 修理事例
  3. | コメント:5

CCP-WDriveシリーズのエンコーダ/デコーダ製作

CCP社WDriveのエンコーダ/デコーダをPICで換装するためのファームウェアを開発した。

プロトコルは ここで 解説している。

開発プロジェクトは ここから ダウンロードできる。

WDriveTX_509.X はエンコーダのプロジェクトディレクトリ
WDriveRX_509.X はデコーダのプロジェクトディレクトリ

ポートの割り当てはソースコードを参照。定数宣言(#define・・・)を変更することで容易に変更可能である。

受信側の検波/波形整形回路によりエンコード信号が負論理(エンコーダの出力信号とデコーダの入力信号が逆極性)になる場合にも、デコーダの定数宣言(#define・・・)を変更することで容易に対応可能である。

バンド番号の設定(ペアリング)の実装はオリジナルと異なる。
8ピンデバイスでは送信機のバンド設定SWに対応するためのポートが足りないからだ。
そこで、本ファームウェアでは以下の操作方法を採る。
・前進SWと後進SWを1秒間同時にONするとペアリングの動作が始まる。
・このとき左折SWと右折SWの状態によりバンド番号が決まる。
・前進SWと後進SWのみがONのときはバンドA。
・前進SWと後進SWと左折SWがONのときはバンドB。
・前進SWと後進SWと右折SWがONのときはバンドC。
・1秒間隔で最大1分間、ペアリングのコードを送信する。
・受信機側の電源をオンすると、受信機側にband番号が設定され、動作完了の印としてステアリングが右、次に左に動作する。
・前進SWと後進SWと左折SWと右折SWのすべてがONされると、1分経って無くてもペアリングの動作を終了する。

ペアリングの実装を変えたい場合は当おもちゃ病院へ依頼されれば検討する。
  1. 2017/02/10(金) 21:11:27|
  2. 製作記事
  3. | コメント:0

プロフィール

大泉茂幸

Author:大泉茂幸
名張市つつじが丘おもちゃ病院
名張市つつじが丘南3番町129
tutuji@cb4.so-net.ne.jp
090-5534-6494
連絡は上記のメール、またはSMSでお願いします。

子どもの頃から趣味は電子工作一筋でやってきました。理科離れが進む中で科学技術に興味を持つ子どもが少しでも増えて行くことを願って、子ども達に電子工作の活動の場を提供しています。

1981年からおもちゃ病院の活動を始め、2014年に三重県名張市への移住を機に「つつじが丘おもちゃ病院」を開院しました。自分でおもちゃを設計し製作する【おもちゃ工房】と、マイコンを応用した電子工作を楽しむ【マイコンクラブ】も併設しています。新規参加メンバーを募集しています。

本ブログで公開している技術情報や成果物のご利用および再配布はフリーです。読者様の技術活動のお役に立てば幸いです。ご利用いただいた結果や感想等を記事へのコメントやメールでフィードバックしていただけると有難いです。

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

おもちゃ病院 (7)
技術情報 (9)
修理事例 (143)
製作記事 (77)
ドクター研修会 (2)
PIC開発 (9)
未分類 (9)

訪問者数

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR