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名張市つつじが丘おもちゃ病院

三重県名張市つつじが丘でおもちゃ病院を開院しています。年中無休で修理は無料、部品代のみ実費です。おもちゃの修理依頼は tutuji@cb4.so-net.ne.jp へメールにてご連絡下さい。なお、宅配便での受け付けは行っておりません。このブログにはおもちゃ等の修理事例やツール製作などを載せていきます。故障診断や修理方法の改善等、ご意見をお寄せ下さい。

100均プラレールの赤外線リモコン化の製作

子ども向けのマイコン工作講座でラジコンカーを作りたいのだが、それをたった半日でやるにはかなり無理がある。そこで、ラジコンはやめて赤外線リモコンにして、送信機と受信機を簡単にすることにした。更に家電品の赤外線リモコンを利用することで、送信機の製作も不要にする。メカを作るのは時間がかかるし、それに没頭すると「マイコン制御」という本来のテーマが疎かになってしまう。それで何か流用できるおもちゃメカが無いだろうかと見回していたら、100均ショップ(ダイソー)でプラレールもどきの電車おもちゃが売られていた。車を操縦する場合はステアリングとドライブの2つのchが必要だが、電車だとドライブだけの1つのchで済むのもよい。
ということで、近隣にある「越谷市科学技術体験センター」で「100均プラレールの赤外線リモコン化」という講座を実施したときのネタを公開する。

100均プラレールの赤外線リモコン化の制作外観

【設計】
(1)制御方式
①PWMでモーターの回転速度を制御する。

②リモコンの操作ボタンから2つ(例えばボリュームアップとボリュームダウン)を選び、一つを前進、もう一つを後退の機能に割り当てる。

③速度制御は3段階とする。前進のボタンを押下すると前進し、押下する毎に前進速度を増していく。3回目の押下で最高速になる。後退のボタンを押下する毎に前進を減速し、3回目の押下で停止する。更に押下すると後退の速度を増していく。

(2)ドライブ回路
HブリッジのドライブをデコーダのPICで直接行い、Hブリッジは4個のトランジスタで構成する。

(3)電源
①100均プラレールは単3電池1本の1.5V電源で設計されているが、さすがに1.5VではPICもHブリッジも動かないので、動力車に空車両を連結し、その空車両にもう1本の電池を積み、3V電源とする。

②電源SWは動力車に元々付いているものを使う。

(4)送信機との整合
①送信機は参加者が持参してくるものを使うので、個々のリモコンのプロトコルを調べて、フォーマットの種類とコード値によりデコーダをカスタマイズする。

②デコーダは予めNEC、家電協、SONY、三菱のフォーマットに対応しておく。出回っているリモコンの殆どは、これらのフォーマットのどれかに該当する。

③これ以外のフォーマットは予測できないので、予備のリモコン送信機をある程度用意しておき、当日は貸与することにした。

④フォーマットとコード値を判定する仕掛け(マイコンシステム)を用意する。

(5)フォーマットとコード値を判定する仕掛け
①マイコンボードで赤外線を受信し、フォーマットの種類とコード値を判定し、シリアルでPCへ送信する。

100均プラレールの赤外線リモコン化の制作モニタ全体

②PC側ではTeraTermで判定結果を表示する。

100均プラレールの赤外線リモコン化の制作モニタ画面

(6)デコーダ
入力は赤外線受信モジュール、出力はHブリッジのドライブ4本なので、8ピンで廉価版の12F509を採用した。

回路図
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作回路図

【製作】
基板部品面
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作基板1

半田面
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作基板2

モーターのパスコン
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作パスコン

基板実装
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作基板実装

配線完了
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作完了

マイコンチップ装着
100均プラレールの赤外線リモコン化の制作チップ

【送信機】
家電品のリモコンを流用するのは良いアイデアなのだが、既製のリモコンのコードを調べるのに赤外線モニタを作るのが面倒との意見が寄せられた。確かに、1台しか作らないのであれば赤外線モニタを作るよりも専用の送信機を作った方が合理的かも知れない。そこで、簡易な赤外線送信機の製作事例を追加した。(2016年8月22日)

①受信機側は日立製テレビデオのリモコンコード対応とし、プロジェク トP-Rail509TV_Hi.X のファームウェアを搭載する。送信機はそのリモコンのクローンとなり、以下の機能コードを送信する。
正転 : チャンネルUP(0x98)
逆転 : チャンネルDOWN(0x18)

②回路図
PICのポートを3本束ねることで、負荷電流をピン単位およびポート単位の最大定格内に収める。
100均プラレールの赤外線リモコン化簡易送信機回路図

③100均のLEDライト+防犯ブザーを母体にして、送信機の回路を組み込んだ。
100均プラレールの赤外線リモコン化簡易送信機母体

元々の基板に付いているタクトSWだけを残し、他の部品はすべて取り外す。COBも取り外したいが無理なので残すが、電気が流れないようにする。
100均プラレールの赤外線リモコン化簡易送信機組付け
待機時の消費電流は1uA以下だった。

④ファームウェアはダウンロードファイルに含まれているので、詳細はソースコードを参照。
受信側のプロジェクトは P-Rail509TV_Hi.X
送信側のプロジェクトは P-Rail509TX_Hi.X

【ダウンロード】
詳細な製作資料と開発したファームウェアは ここから ダウンロードできる。
赤外線モニタのファームウェアは IrMon
受信側のファームウェアと簡易送信機のファームウェアは P-Rail に収められている。メーカー(機能コード値)毎にプロジェクトを作っている。
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  1. 2013/07/11(木) 17:51:02|
  2. 製作記事
  3. | コメント:0
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大泉茂幸

Author:大泉茂幸
名張市つつじが丘おもちゃ病院
名張市つつじが丘南3番町129番地
mailto:tutuji@cb4.so-net.ne.jp

子どもの頃から趣味は電子工作一筋でやってきました。理科離れが進む中で科学技術に興味を持つ子どもが少しでも増えて行くことを願って、子ども達に電子工作の活動の場を提供しています。

1981年からおもちゃ病院の活動を始め、2014年に三重県名張市への移住を機に「つつじが丘おもちゃ病院」を開院しました。自分でおもちゃを設計し製作する【おもちゃ工房】と、マイコンを応用した電子工作を楽しむ【マイコンクラブ】も併設しています。新規参加メンバーを募集しています。

当ブログで公開している技術情報や成果物の複製、改変および再配布はフリーです。読者様のおもちゃ病院活動のお役に立てば幸いです。ご利用いただいた結果や感想等を記事へのコメントやメールでフィードバックしていただけると有難いです。なお、公開ファイルは最新版を載せているので、古い記事の内容から変わっている場合があります。

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